Tuesday, 18 January 2011

全豪2011 DAY1観戦記(その1) 錦織くん初戦突破

大会二日目の朝を迎えたメルボルン。クルム伊達公子、森田あゆみ両選手をはじめ、ロードラ、ステパネック、ドルゴポロフ、キリレンコetc…と今日もお気に入りの選手の1Rが目白押しだというのに家にいる私。何故かと言うと……今朝、突然家のお湯が出なくなったからです!何だ?ヨーロッパのホテル気取りか!しかも不動産屋からは「いつ配管工が手配できるか約束できない」と言われ。よりによって今日でなくても……無念です。

いつやって来るとも知れぬ修理の人を待つ間、取り急ぎ昨日の錦織くんの1Rの感想など。

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この季節にしては肌寒い曇り空の下、今年も開幕した全豪オープンテニス。初日第1試合に錦織圭選手が8番コートに登場。客席は多くの日本人ファンでぎっしり。

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錦織くんの全豪は09年以来、2回目の出場。前回はブリスベンで肘を痛めた直後で、残念ながらメルツァー相手に彼らしいプレーはほとんど見られず仕舞いだった。そして去年は手術明けで出場ない。故障の癒えた今年は、勝つところが見られればもちろんそれに越したことはないけれど、終わるまで怪我さえなければそれでいい、というのが正直な気持ち。

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試合開始前から自陣を見ては何事か呟いていたファビオ・フォニーニ。立ち上がりからしばらく経っても、明らかに集中を欠いた雑なプレー。あれよあれよという間に錦織くんがセットを先取。なんだか簡単すぎて拍子抜けだ。ここで錦織くんはバスルームブレイク。基本的に劣勢の選手が行くところしか見たことがないので、これは意外。

第2セットに入ると、フォニーニがようやくそれなりのプレーを見せ始めた。サーブも良いし、強烈なフォアを打ったかと思えば、ベースラインから柔らかいラケット使いのドロップショットを見せたりと、ちゃんとやれば相当できそう。なのに、ミスをすれば相変わらずラケットを叩きつけるわジャッジに文句を付けるわの一人相撲。今の状況は第1セットをあまりにも簡単に落としたことで、自ら生み出したものではないのか。黙ってプレーに集中してくれれば、かなり好きな部類の選手なのに。それとも、この人はいつもこんな感じなのか?

錦織くんの5-4で迎えた第2セット第10ゲームは、フォニーニのサーブ。ところがフォニーニは、ここをキープしないと自分がセットを落とすことを理解しているとはとても思えない、いい加減なプレーを連発。セットカウントは錦織くんの2-0に。ここでフォニーニはラケットを壊したか何かで警告が貯まり、第3セット最初のゲームは錦織くんの15-0でスタート。しかしフォニーニは、不利なはずのこの状況で錦織くんのサービスをブレーク。いやいや、それが出来るなら、むしろ一つ前のゲームで踏ん張るべきだったのでは?抑えるポイントを激しく間違っているような気がしてならない。

最初のうちは興味深く見ていたフォニーニのボヤきも、自分にプレッシャーがかかる場面が訪れる度主審に突っ掛かって試合のリズムを壊すものだから、次第にうんざりしてきた。時折フォニーニが思い出したように放つ見事なウィナーにも、最早反応する気力が湧かない。もう勝手にしてくれ。こんなイカれた奴を向こうに回して、錦織くんはよくぞ平静を保てるものだ。

錦織くんは激しいラリーの応酬でも全く危なげなく、フォニーニがしばしば仕掛ける絶妙なドロップショットも物凄い勢いで駆け込んで追いついてしまう。荒れるフォニーニに対し、余裕すら漂う錦織くん。どちらがランクの上の選手だか分からない。こんなプレーをする男の子が日本人にいるとは、改めて感涙ものだ。第3セットで錦織くんには珍しくタイブレークを落としたが、全く不安はない。素晴らしい。素晴らしいです、錦織くん。生きてて良かった。

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目薬注すのにおっさん二人がかり。

試合の後半だったと思うが、全体的に低めの軌道の展開が主だったラリーの中で一度、フォニーニが全てのボールを肩より少し高い位置で打たされていたように見えたことがあった。結局そのポイントは錦織くんがとり、フォニーニはラリーが切れるやラケットを激しく叩きつけた。錦織くんのいいように翻弄されたのが気に入らなかったのだろうか?でも、これは私の勘違いかもしれないので読み流して下さい。

(確か)ラストから2ポイント目に錦織くんが放った息を飲むドロップショットと、勝利の瞬間を含む動画はこちら。



ところでこの試合で最も気になったのは、第4セット錦織くんの4-3で迎えた第8ゲーム(だっけ?)、エンドチェンジで私の座る側のコートに歩いて来たフォニーニに、彼の陣営が渡した目薬大の容器だ。フォニーニは、物を受け取るや否や蓋を開けると中身をクイッと飲み干し、空いた容器をボールキッズに渡した。えっ!?ちょっと待って、何その液体!試合終盤で飲む必要がある、たった10、20mlの液体って?!この後フォニーニが急にパワーアップなどしたなら、それはそれで興味深いと一瞬期待したが、結局謎の液体はあまり助けにはならなかったようだ。しまった。ボールキッズに空き容器を貰って中身を調べたら、もっと面白いことになったかもしれないのに。

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全豪本戦で日本人選手の勝利を見たのは一昨年、愛ちゃんがダブルスで決勝進出を果たした時以来ではなかったか?錦織くん、素敵なプレーを見せてくれてありがとう!そして、全豪初勝利おめでとう!!

Men's Singles - 1st Round
錦織圭(JPN) def. Fabio Fognini(ITA)
6-1 6-4 6-7(4) 6-4



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