Thursday 12 November 2009

さようならサフィン&18歳の時のインタビュー

パリ・マスターズ2Rでデルポトロと対戦。6-4 5-7 6-4のスコアで敗退し、ついに引退の時を迎えたマラト・サフィン

試合中に怒りを爆発させたり、ラケットを投げつける行為で知られる彼ではあるものの、本人はむしろハードワーカーとして人々に記憶されたい様子。

「たくさんの人が僕のことを本当はハードワーカーではないと思っていた」
「でも、僕のコーチ全員に僕がどれだけテニスに打ち込んでいたか聞いてみるといい。コーチ達は多くの人が思っていることと正反対のことを言うだろう」

サフィンが初めて世間の注目を集めたのは98年。全仏でアガシ、クエルテンを倒して4R進出。翌年にはツアー初優勝。00年全米決勝ではサンプラスを倒してグランドスラムでも初優勝。00年11月に世界ランク1位に就くも、怪我や他の事情で長くトップに君臨することは叶わず。

サフィンはハイレベルの競技を恋しく思いつつも、これ以上怪我やプレッシャーに対応する必要がないことに安堵しているとも。

「毎日24時間ストレスがかかりっぱなしだ」
「それが嫌なんだ。ただうんざりなんだ。頭が休まる暇が全くない。一度はトップ10に入っても150位に落ちることもある。元の位置に戻るのは難しい。とても厳しい商売だよ」

2つの悔しい敗戦の結果を変えたいとして、サフィンは02年の思い出を。

「全仏準決勝でフェレーロに、全豪決勝で(トーマス・)ヨハンソンに負けた」

その年、22歳の誕生日にヨハンソンに負けたものの、パリでホームのフランスを破りロシアをデ杯優勝に導いた。

「そこ(パリ)が僕のスタート地点でありゴール地点でもあった」
「(引退するのに)他にもっと良い場所が見つからなかった。フランスの人は僕によくしてくれた。素晴らしいファン、素晴らしい観客。彼らは完璧にテニスを理解している」

サフィンは12年のキャリアでパリ・マスターズ3勝を含む15大会で優勝。05年全豪以降優勝はなく、今年の最高成績は先月のロシア・サンクトペテルブルクでのベスト4。

引退セレモニーでサフィンは

「今日僕は全ての思い出、勝利、敗北を小さな箱に収める」
「今日扉は閉じた。別の扉が開けばいいけど」

とコメント。セレモニーには現役選手の他、マルク・ロセ、ヨネス・エルアノウィ、アルベルト・コスタの姿も。

「ヨネス、マルク、アルベルトにここで会えるなんて本当に格別だ」
「僕たちは一緒に楽しい時を過ごした。彼らがお別れを言うために来てくれたことは、僕にとって大きな意味がある」
「もちろんコートに来てくれた全員と会えたのはとてもうれしい」
「そして、ATPの人間が無理矢理そうするよう仕向けたんじゃないことを祈るよ。なぜなら、ここに現れるとは思いもよらなかった人が何人かいるから」

引退後の計画については依然として明らかにせず、

「アスリートはアスリートである間は素晴らしいんだ」
「その後が少々厳しい。テニス選手から何か他のものに移るのは難しい。そして、時間が経ちすぎると、ただの元プレーヤーになるのさ」

The Associated Press: Safin bids farewell to tennis in Paris.

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こちらはフェデラー、ナダル他ATP各選手からサフィンへのお別れのメッセージ。厳しいプロの世界に身を置きながら誰からも愛された彼の稀有な人柄が伺えます。



ジョコビッチはサフィンとこの冬一緒にスキーに行くのだとか。うらやましい!

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最後に、「Tennis Week」のサイトに98年8月全米出場中だった18歳の頃の彼のインタビューを見つけたのでご紹介。当時のサフィンは将来を嘱望されてはいたもののまだトップ50にも入っておらず、その年の全米では4Rでサンプラスの前に敗退。

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子供の頃のヒーロー: 「サンプラス、カフェルニコフ、メドベデフ。良い選手で良い人間。良い人間であることは大切だ。自分のことを信じられないくらい偉大な人間だと思っているような偉大な選手になるんじゃなくてね。僕は良い人間が好きだ」

趣味: 「スポーツをすること、映画、食べること(笑)」

試合前の気持ち: 「人と話すのが好き。リラックスする。目を閉じて試合のことを考えたりはしない。他の選手や自分のコーチとか人と一緒にいる方が好き。集中し過ぎない。どうしたって試合前はナーバスなんだから」

テニスを始めた頃の思い出: 「ロシアで初めて大会に出たのは7歳の時だった。2試合やって2つとも勝った。モスクワの試合でね。だから、最初の大会では2試合勝っただけ(で優勝した)。僕にはとてもいい経験だった。小さい大会だったけど、とても重要だった」

競技での最高の瞬間: 「全仏で二人のトップ選手を倒した(アンドレ・アガシとグスタボ・クエルテンにずれもフルセットで勝利)。アガシにはその前のデ杯で負けていた。だから重要だった。勝ちたかったから。いつでもアガシに勝つのはとてもいいもんだ。彼のプレーが良かろうが悪かろうが、いつでもアガシに勝つのはとてもいいもんだ」

最も辛かった瞬間: 「ない」

好きな映画: 「ゴッドファーザー、アル・パチーノやロバート・デ・ニーロの映画」

音楽の趣味: 「メタリカ、ハロウィン、ハードなダンス・ミュージック、ドリーム(?)」

見るのが好きなアスリート: 「サッカーのクラブ――スペイン・リーグのバレンシア。イタリア(セリエA)のインテル・ミラノ。ロナルド、マイク・タイソンもいいね。シャック(シャキール・オニール)、オーランド・マジック。僕の国ならスパルタク・モスクワ(サッカー、露プレミア・リーグ)。ダラス・カウボーイズ、オークランド・レイダーズ(アメフト)、ロサンゼルス・キングス(ホッケー)、ウェイン・グレツキー(アイスホッケーの選手)、野球は・・・分からない(笑)」

最も厳しい対戦相手: 「サーブ&ボレーの選手。ラフター、ルゼドスキー、ウッドフォード。サーブ&ボレーが上手くていつでもボレーをする選手とプレーするのはハードだ。全員ハードな相手だけど、彼らが最もハードだ」

テニスでの一番親しい友達: 「全員」

一番面白い選手: 「ジュリアン・アロンソ。スペインの若手。とてもいいやつ。彼はとても面白いと思う」

好きな食べ物: 「ロシア料理なんだけど、名前を言っても分からないよ」

お気に入りの朝食シリアル: 「オムレツやパンケーキの方が好き」

お気に入りのバカンス先: 「カンクン。オフにはカンクンに行くのが好き」

最初の車: 「90年産のフォルクス・ワーゲン・ゴルフ(赤)。古いやつ」

子供の頃の夢: 「サッカーがやりたかった」

興味深い事実: 「特になし」

最も尊敬する人物のタイプ: 「自分のことをとても重要だと考えている人間は好きじゃない。 フレンドリーでただのいい人が好きだ・自分のことをベスト中のベストだと思っているような人じゃなくてね。ただのいい人」

将来の目標: 「20歳までにトップ10に入りたい。多分トップ10。トップ10に入ったら、また他の目標を考える。5位、1位、分からない。でも最大の目標はトップ10」

Tennis Week - News - Classic Biofile: The Marat Safin Interview.

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何だか今の彼とあまり変わらない印象ですね。絶頂期のフェデラーを倒した05年全豪SFのサフィンは最高でした。



引退しても、きっとまたどこかで何かやらかしてくれる会えるよね。さようなら、ありがとう、サフィン。

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