Tuesday 7 May 2013

トミッチ父 裁判で正当防衛主張

先週マドリードで、息子バーナードのヒッティング・パートナー、トーマス・ドルエさん(29)に暴行をはたらいた疑いで逮捕されたジョン・トミッチ。6日、マドリードの裁判所に出頭したトミッチ父は正当防衛を主張。これにより、引き続き14日の公判に臨むことに。

CropperCapture[96]ドルエさん(画像左)が豪「Herald Sun」紙に語ったところでは、この数ヶ月ジョンさんから「犬」や「虫けら」のように扱われていたとか。

事の起こりは、ニースの空港へ向かう途中。トミッチ父がドルエさんに牛乳を買ってくるよう命じ、ドルエさんは「時間がない」と返答。モナコで練習中だった先週火曜には、トミッチ父がバーナードの口を殴りバーナードが涙を流す場面もあったことから、両者の緊張感は既に高まっていたとか。

飛行機に搭乗する直前、トミッチ父は再びドルエさんに激しい言葉を浴びせ始めると、もう給料を払わないと告げドルエさんを解雇。しかし、バーナードがドルエさんは一緒に飛行機に乗るべきだと主張し、一行は出発。

マドリードでトーナメント・ホテルに着くと、トミッチ父はドルエさんに一緒に歩こうと誘ってきたとか。

「100mくらい歩いた後、彼(トミッチ父)は辺りを見回すとまた動き始めた。僕は彼が暴言について謝るつもりなのかと思ったが、違った」
「彼は僕の顔に唾を吐きかけて立ち去った。そして、もう給料は払わないと言った」
「僕は『OK, John, you are a real man. That's fine. Bernard will pay me (バーナードが僕に払うだろう) 』と言った」
「すると、彼は僕に頭突きを喰らわせた」
「この半年、彼は毎日僕を犬のように扱った。敬意はなく、そしてこれだ。だが、彼はATP(ツアー)を去る必要がある」

審理開始前、ドルエさんはトミッチ父の弁護士に事を荒立てたくないと話したとか。

「大袈裟にしたくないが考えてもみてくれ。僕はテニスプレーヤーで、そしてこんな目に遭った」
「またプレーできるようになるまで何週間もかかるかもしれない。これは僕の過失じゃない」

トミッチ父の弁護士は、誰もがこの件について裁判所に戻ることなくさっさと片を付けたいと思っていると話した、との事。

事件に最初に気づいて知らせたのはアレクサンドル・ドルゴポロフ。トミッチのチームに近しいあるコーチが語ったところでは、トミッチ父とドルエさんが話をするため表に出た際、彼もバーナードと同時にホテルにチェックインしていたそうで、

「5分か10分後、僕たちが外に出るとトーマス(・ドルエさん)が倒れていた」
「口と鼻から血を流していた。目を覚ましかけているところだった」
(トミッチ父に責任があると思うか?)「分からない」

ドルゴポロフとヤンコ・ティプサレビッチも現地の警察から事情を聞かれたと見られ、ドルゴポロフは何が起きたかまでは見ておらず、「だから誰が関わっているのかは分からない」と語ったとか。

トミッチ父は裁判後の取材に対し、

「自分にやましい事があるとは思わない。何も間違った事はしていない」

と主張。また、仕掛けてきたのはドルエさんの方だとし、自分を守るために頭突きをしなければならなかったとも。

Bernard Tomic's father, John, charged over alleged assault of French player Thomas Drouet   Herald Sun

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裁判所から出てきて取材に答えたドルエさんは、

「バーナードの事は気の毒に思っている」
「バーナードはナイスガイだ。上手くいくよう祈っている」

等とコメント。



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仏「L'Equipe」紙によると、バーナードは事件の際フィジカル・トレーナーと一緒にいて、何も見聞きしていないと話しているそうで、

「とても妙な状況だ。トーマスと話したかったが、彼は病院にいた。あれ以来父には会っていない」

Bernard Tomic's father claims self-defence in headbutting case   The Australian

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これまでのトミッチ父絡みの事件をおさらいすると、最初は06年。大会出場のため滞在中の豪アデレードで車を運転中、15歳の女子選手と二人のコーチが乗った車と諍いに。相手の車を道路脇に無理矢理停車させる事件を起こし、その後謝罪。

08年にはパースのフューチャーズでマリンコ・マトセビッチと対戦中、線審がマトセビッチのフットフォルトを取らないと激高、息子に試合を途中放棄させる事件。その後バーナードは半年間の出場停止処分を受け、トミッチ父は謝罪。

2010年全豪2Rでマリン・チリッチに敗れた後は、試合がロッド・レーバー・アリーナのナイト・セッション第2試合に組まれたことに激怒。トーナメント・ディレクターのクレイグ・タイリー氏と人前で激しい口論となり、タイリー氏の周りにセキュリティーが配置される事態になったとか。トミッチ父はこの時、バーナードの国籍をクロアチアに戻すと言ったとも。

そして昨年3月のマイアミ2Rでは、バーナードが主審に「客席の父親がうっとうしいので出してほしい」と要求する出来事。

Shame file  John Tomic's volatile tennis history   Herald Sun

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