Monday 11 June 2012

全仏2012 DAY14でひとりごと

Day 14: Saturday, 9 June (DAY14の全ての結果はこちらで)

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Women's Singles – Finals
Maria Sharapova(RUS)[2] def. Sara Errani(ITA)[21]
6-3 6-2


CropperCapture[31]女子シングルス決勝は、第2シードのマリア・シャラポワが第21シードのサラ・エラーニをストレートで下し全仏初優勝。シャラポワにとって04年ウィンブルドン、06年全米、08年全豪に続く4つ目のグランドスラムタイトルとなり、女子では史上10人目、オープン化以降では6人目となるキャリア・グランドスラム達成



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表彰式直後、シャラポワはフランスのテレビに出演。ジュスティーヌ・エナン、タチアナ・ゴロビンも同席。手を取ってシャラポワの婚約指輪を凝視するゴロビンに、「私の指輪の話をするなら、あなたの手袋の話もしなくちゃね」。シャンパンで乾杯の前には「テレビで飲むのはOKなの?」と上機嫌。



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試合後の記者会見のやり取りから、いくつか抜粋。

(今の気分は?)「現実じゃないみたい。キャリアの中で一番比較にならない瞬間。自分ができるなんて考えたこともなかった。17歳でウィンブルドンを優勝した時、『これがキャリア最高の瞬間』と思った。でも、今日膝をついた時、これはなおさらとびっきり特別だと実感した」

(キャリアのスタートからこれまでを振り返って)
「長い旅だった。とても小さい頃から始まった。まだ終わってないけど。『もう私は終わった』って言うためにここに座っているわけじゃない。まだそれには程遠い。まだ私には成すべきことがたくさんある。私は自分のゲームを信じている。それが今4つ目の、全仏で勝ってここにいる理由の一つ。いつも自分はもっと良くなる、良い選手になれると信じていた。クレーだろうが、芝だろうが、セメントだろうが何でも。いつも良くなるために努力してきた」
「1%、数%の可能性があって、これがずっと達成したいことだった。それがどれだけ大変だろうと、どれだけ大勢の人が私のことを信じまいと、自分がそこに辿り着けないとは思わなかった。気にしなかったし、耳を傾けなかった。いつも自分自身の声だけを聞いた。そして、それはどういうわけか、いつも私はもっと良くなれると言っていた。私はまた成功できることになってるって。そして、私は成功した」

(今日自分自身に何を証明した?)
「分からない。証明したのは、キャリアの中でどれだけパンチを喰らおうが、私は起き上がったこと。自分にも他人にも言い訳をしたことはない。いつも自分の才能とチームの助けを信頼した」
「結局のところ、それが私を頑張らせて起き上がらせたもの。私は自分のしている事に対して、とても大きな信頼とプライドを持っている。自分の仕事を愛している。いつもこう言ってきた。私はテニスをするのが好き」
「私はキャリアの中でたくさん逃げ道があった。『これはいらないわ』と言うことだってできた。お金はある。名声もある。勝利もある。グランドスラム・タイトルも複数ある。でも、こういうものより他の何かへ強い愛情を持った時、外が凍えるように寒くても、一番困難な日に成りうると知っていても、何も上手くいかなくても、時に外の世界では信じてもらえていないように感じて自分のことを小さく感じる時でも、朝起き続ける。でも、こういう事に全く聞く耳を持たなければ、素晴らしいことを成し遂げることができる」

(クレーでの動きが良くなったことについて)
「これももう言ったけど、私は肉体的にとても改良された。随分動きが良くなってきた。最初に出たドイツの大会の初めから。もっと落ち着けるようになった。今年だけじゃなく去年からか一昨年だったかもしれないけど、かなりいい動きができるようになった。自分にはもっと長いラリーができる。もっとうまくリカバリーできると信じ始めた。この話は前にもしたけど、私がこだわっていることなの」

(クレーでもやれると信じ始めた瞬間は?)
「少しずつ良くなっていると感じていた。『よし、これはできる』と思った確かな瞬間があったわけじゃない。全仏ではこれまで難しい試合がいくつかあったけど、ジュスティーヌ(・エナン)に負けた試合ではフルセットに持ち込んでたくさんチャンスがあった。当時、彼女はクレーのベストプレーヤーだった。試合中、自分がたくさんの難しいボールを返して、彼女を動かして、試合の中に自分が入り込んでいるように感じた。彼女が既にクレーで素晴らしい成績を残していて、私はそれほどでもなかったのに、試合中は彼女が自分よりもずっといいとは思わなかった。だから、そうね、あれがいつか自分にもチャンスがあると思った瞬間かもしれない」

(表彰式でも披露したフランス語について)
「最初に肩を痛めて、2、3ヶ月プレーできないと分かった時、どういうわけか最初にした事は、自宅に近いフランス語の学校を見つけることだった。そして、3ヶ月間毎日プライベートのレッスンを受けた」
「でも、その後肩を専門の先生に診てもらうために、フェニックスへ行かなくてはならなくなった。月曜から金曜まで通うことになって、それでレッスンは終わった。残念だったけど」
「どうしてか分からないけど、みんなが私のことをクレージーだと思った。他にたくさんするべき事があるだろうって」
「でも、怪我のことが分かって真っ先に思いついたのが、語学を習うことだった。選んだのはフランス語。語学に関してはそれほど達成したことはないけど……」

(これからの予定について)
「ちょうど母と話したばかりなんだけど、まず最初に休みを3日とるか、4日とるかコーチと話し合ってる最中。私は4日がいいけど、コーチは3日。とてもありがちね(笑)」
「母に電話をして少し話した。母は『4日休みがあるの?』。私は『違うわママ、多分3日だけ』。母は『あらそう。どちらにしても3、4日楽しんで、仕事に戻りなさい』って」
「これがうちの家のやり方。それから父に電話したら、父は自転車に乗っているところで『よくやったな。また後で』って感じで、私は……(笑)」
「素晴らしい、素晴らしい家族のサポート。後ろで風を切る音が聞こえて、父は……いえ、父は興奮していた。『そうか、よし、今自転車だから、あとでまたかける(笑)」
「私の家族って……」
「そういうことで、3、4日は楽しんで、その後楽しみな芝に戻る。芝の上に立ってウィンブルドンの準備をするのが待ち遠しい」

(表彰式前に紙を探していたけど?)
「フランス語を確認したかっただけ(笑)」
(準備はしてなかった?)
「何も用意してない。私は勝つ前にスピーチを書く人間じゃない。信じて。それは私じゃない」

Roland Garros 2012 - The French Open - Official Site presented by IBM - News & Photos   Interviews   Transcript of Maria Sharapova interview

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チームからのシャンパン攻撃を受けるシャラポワ。

ロッカールームで。

チームの皆さんと。

エッフェル塔をバックに。

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08年全豪優勝を最後に、昨年のウィンブルドン、今年の全豪と準優勝が続いていただけに、今回のシャラポワの優勝は個人的に嬉しさひとしおです。

一方、今回シングルスで初めてグランドスラム決勝進出を果たしたエラーニ。自分より25cmも背が高く、グランドスラム決勝も7回目と経験豊富なシャラポワを向こうに回して、立ち上がりから強烈なウィナーを何本も決められ第1セットをいきなり0-4とリードされる苦しい展開。それでも簡単に戦意を失わず、最後まで何とかしようとする意志を感じました。試合終盤ではダブルス巧者らしい前後の揺さぶりも。

負けはしたものの、シングルスで勝ち進むと当たり前のようにダブルスを棄権する選手も少なくない中、最後まで両方やり切ったエラーニは立派。あと、足腰が素晴らしい。

表彰式で準優勝者としてシャラポワの名前がコールされるハプニングで、エラーニは両手を挙げて笑顔で「イエーイ」とおどけて見せていましたが、その後アナウンスのやり直しはなく、結局彼女の名前は呼ばれなかったような。準優勝者に対する敬意が感じられなかったのが残念。

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Men's Doubles – Finals
Max Mirnyi(BLR)[1] / Daniel Nestor(CAN)[1]
def. Bob Bryan(USA)[2] / Mike Bryan(USA)[2]
6-4 6-4


男子ダブルス決勝は、第1シードのマックス・ミルニー&ダニエル・ネスター組が第2シードのブライアン兄弟を下して2年連続の全仏優勝。ミルニーは6つ目、ネスターは8つ目のグランドスラム・タイトルで、このペアでは2つ目。


Roland Garros: men double Final by EurosportTurkiye

今大会失セット0だったミルニーとネスターは、来週のランキングで1位に返り咲き。

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ロッカールームの模様。


Hanging out in the locker room by rolandgarros


こちらにはグロージャンの姿もちらほら。なぜかお風呂上がり。


Roland Garros - In the locker room by rolandgarros

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ピンクのコートが出来るまで。


Pretty in pink by rolandgarros

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Boys' Doubles – Finals
Andrew Harris(AUS) / Nick Kyrgios(AUS)
def. Adam Pavlasek(CZE)[7] / Vaclav Safranek(CZE)[7]
6-4 2-6 [10-7]


ジュニア男子ダブルスは、アンドリュー・ハリス&ニック・キルギオスの豪ペアがアダム・パブラセク(クヴィトワの彼氏)&ヴァーツラフ・サフラネクのチェコペアを下して優勝。

キルギオスのことは、昨年の全豪ワイルドカード・プレーオフでランクなしの16歳ながら当時270位のマット・リードに闘志むき出しでプレーしていたのを見て、しかもその試合に勝ったので、以来少し気になっています。

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Girls' Doubles – Finals
Daria Gavrilova(RUS)[2] / Irina Khromacheva(RUS)[2]
def. Montserrat Gonzalez(PAR)[6] / Beatriz Haddad Maia(BRA)[6]
4-6 6-4 [10-8]


ジュニア女子ダブルスはダリア・ガブリロワ&イリーナ・クロマチェワのロシアペアが優勝。

クロマチェワはシングルス1Rで3ゲームしか取れずに負けていたのでどうなることかと思いましたが、ダブルス優勝で何とか面目躍如?


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