Saturday 23 June 2012

インド 五輪ダブルス代表選考で大もめ

開幕を約1か月後に控えたロンドン五輪テニス。代表選考はいよいよ大詰めですが、揉めている国も少なくないようで、その中で最も今注目を集めているのがインド。

事の起こりは先週、全インドテニス協会(AITA)がロンドン五輪男子ダブルスの出場選手としてリアンダー・パエス(ダブルス世界ランク7位)とマヘシュ・ブパシ(同15位)を指名した事。しかし、ブパシは現在のパートナーであるロハン・ボパンナ(同13位)との出場を希望し、ボパンナもパエスとペアを組むことを拒否。二人は自分たちのペアを代表として認めるよう連名でAITAにメールを送付するとともに、文書も発表。

Full text: E-mails between Bhupathi-Bopanna and AITA - Sports - Tennis – ibnlive
Press Statement by Rohan Bopanna and Mahesh Bhupathi

__

これに対しパエスは20日、ブパシとボパンナのいずれともペアを組めるし、彼らに次ぐランクの選手との出場も厭わないが、国のNo.1プレーヤーとしてメダルを獲るために最善のパートナーを自分で選ぶことが許されず、もう一組の13位と15位のペアが自分とペアを組むことを拒み、自分が207位(ヴィシュヌ・ヴァルダン)や306位(ユキ・バンブリ)の選手と組むという事態は受け入れがたい、その場合は五輪に出場しない、とAITA宛の公開書簡で表明。

Leander Paes' letter to AITA threatening to withdraw from Olympics | News | NDTVSports.com

__

AITAは21日、男子ダブルスの代表選手にブパシ&ボパンナ、パエス&ヴィシュヌ・ヴァルダンの二組、ミックスダブルスには先の全仏でブパシとのペアで優勝したばかりのサニア・ミルザとパエスを選出する、と発表。但し、ミルザの五輪出場はシングルスかダブルスでワイルドカードを貰えることが前提条件。

2012 London Games -- India asks Leander Paes to pair with Vishnu Vardhan in doubles - ESPN

__

一説には、パエスは五輪の会場でもあるウィンブルドンでミルザがブパシと好成績を収めた後AITAがペアを変更することを心配し、AITAに対し「五輪では自分とミルザがペアを組む」という文書での誓約を求めたとも。

Tennis Association hopeful Paes will accept compromise formula: 10 facts | News | NDTVSports.com

__

21日の発表後、ウィンブルドン出場のためロンドンにいるパエスはインド紙Mid Dayのインタビューの中で、

「今は言葉を失っている。自分たちが汚い政治に屈したことにショックを受けている。僕のランク(7位)は国のプレーヤーの最高位で自分でパートナーを選べる立場にあるが、国に無理な要求をした二人(ブパシとボパンナ)のせいで僕のオリンピックの夢は危険に晒されている」

とコメント。

Sad to see dirty politics win: Leander Paes - Sports - Tennis – ibnlive

__

最新のニュースによると、パエス説得のためAITAの選手選抜委員の一人がロンドンに向け出発したとか。

AITA rushes selector to London to pacify Paes - Hindustan Times

+++

オリンピックはややこしい事になっていますが、ウィンブルドンではパエス&ステパネック組が再結成、とのうれしいニュースも(全仏はステパネックが感染性単核症にかかりシングルスに専念)。全豪に続いて目指せ優勝!

Paes to reunite with Stepanek - The Times of India


2 comments:

  1. どんだけ嫌われてるんですかパエスさん・・・と言いたいところですが
    今回ばかりはパエスさんに同情する気が一切起きないです(-_-;)
    もうここ何年もブパシとデ杯でお互いが絶対に一緒に出ず交互に出るような形になったのも
    ボパンナら後輩にさえそっぽ向かれちゃったのも、正確が大人気なさ過ぎて何かとオレ様態度だったのがイカンのですよ。
    ここまで嫌われるようになった真相はブパシも明言をを避けているのでゴシップの域を出ないですが、元々パエスさんのお父さんがオリンピックメダリスト、お母さんもバスケットのインド代表と有名な方で、今でもインドスポーツ界の要職を務めてて発言力が凄い強いらしいんです。それでパエス自身も特に後輩選手に対してスネオとジャイアンを足して×2ぐらいした、何かと意地の悪い子に育ってしまったと聞きます。
    と言うことでパエスさんは一回きちんとお灸をすえられた上で反省文を100枚ぐらい写経させるぐらいしたほうがほうが本人のためにもいいと思います。

    ReplyDelete
  2. TennisHolicさん、はじめまして。詳しいコメントありがとうございます。

    パエスは相手に嫌がられているのにまだ組みたがるところがすごいですね。去年の11月にブパシと別れたのも「五輪の直前に組むことで新鮮さが欲しい」というような一人よがりとも言えなくない理由でしたが、一流アスリートというのは見苦しいほどまでにエゴが強くないとやっていけないものなのでしょうか?

    国の仲間にはそっぽを向かれてしまったようなので、せめて五輪と関係ないところではステパネックとのペアで楽しませてもらえたら、と思います。

    ReplyDelete

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Real Time Analytics