Saturday, 2 November 2013

メルボルン・チャレンジャー観戦記 DAY6 (その2) 伊藤 vs ダックワース

続いて第2試合。今年初めての準決勝進出となった伊藤竜馬選手は、地元オーストラリアの21歳、ジェームス・ダックワースと対戦。

Tatsuma Ito

ダックワースの試合中の写真は撮り忘れたので、下のツイートをご参照下さい。



ダックワースは立ち上がりから自慢のサーブが絶好調で、ブレークできそうな気配なく第1セットは終了。これが続くとどうしようもないなと途方に暮れていたが、第2セットに入るとファーストサーブの入りが若干落ちてきた。お互いネットに出るポイントも増えてきて面白くなってきた。竜馬選手がブレークに成功してセットオール。

ファイナルセットは、第4ゲームでダックワースが先にブレーク。そのままお互いキープで5-3、ダックワースのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えた。これは厳しい。しかし、キルギオスの試合を何度か見ていて感じたことだが、本当に強い選手はこういう状況でも何故かは分からないが追い付く力があるのだ。ダックワースの右肘から手首にかけてはテーピングが施されている。怪我で強力なサーブを打ち続けるのは難しいのか、それとも竜馬選手の読みが当たるようになったのか、いつの間にかダックワースのファーストサーブをクリーンに返せるようになった今、竜馬選手には何とかチャンスを掴んでほしいもの。

その願いが通じたのか、第9ゲームは竜馬選手のフォアのウィナー、ダックワースがネットにかけるミスが2つ続いて0-40に。2つ返されたが、3つ目のポイントでブレークに成功した。続く3ゲームはそれぞれキープしてタイブレークに。

タイブレークは一時竜馬選手の5-2。私は竜馬の勝利を確信しかけていたが、そこからダックワースが4ポイントを連取し6-5。マッチポイントを握られてしまった。これは凌いだものの7-6、8-7と常に先行される展開に。胸が苦しい。続くポイント、ラリーから竜馬選手の低めだが速い絶妙のロブがダックワースの頭上を抜いた。ダックワースは何とか追いついたが、ボールはネットにかかり8-8。すっかり興奮していたのでこの後の事はちょっと覚えていないが、最後はダックワースのフォアがクロスに流れてゲームセット。第1セットは相手が絶好調、第2セットは返し、ファイナルセットはタイブレークでマッチポイントを何度も握られながらワンチャンスをものにしての勝利と、先日のマスターズ1000パリ2R、錦織 vs ツォンガ戦とよく似た展開だった。

終盤があまりにも息詰まる展開だったせいか、ほっとして涙が。去年の全豪でグランドスラム本戦初勝利、今年の全豪1R vs ミルマン戦の激闘、そしてこの日の際どいタイブレークを制しての勝利。ここで竜馬選手が勝った試合を見た後は、しょっちゅう泣かされているような気がする。

Men’s Singles – Semi-Final
伊藤竜馬[6] def. James Duckworth (AUS)[5]
4-6 6-3 7-6(8)



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