Saturday, 24 January 2009

全豪2009 DAY1観戦記 (その2)

今日は風も強いことだし家でゆっくりしようと思っていたのですが、3Rにしてようやくシモンが外のコートに出てきてくれることになったのでメルボルン・パークへ行かねばならなくなりました。ああ、でも、体力がそろそろ・・・・・。

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実は全豪でこんなに早い時間に会場を訪れるのは初めての事で、きら星のごとくアザーコートに散らばる練習中の選手を目の前にしてテンションが上がりっぱなしなのだが、そろそろ6番に戻って席をキープせねばならない。

昨年春に「伊達、現役復帰」の見出しを目にした時、正直悪い冗談だとしか思えなかった。国内の大会で快進撃が続いても、まさかツアー復帰が実現するとは想像もしなかった。

しかし、いよいよ本戦が始まろうとするメルボルンパークのコートに、伊達公子は立っている。

対するは第25シードのカネピ。噂には聞いていたがデカい。縦にも横にも威圧感たっぷりだ。さすがに予選の選手たちより随分ストロークが安定している。

伊達公子が本戦で見られるだけで夢みたいじゃん。過剰な期待はしないで楽に見よう、と肝に銘じていたのに、伊達公子は観客にそれを許さない。30℃をとっくに超えた日差しの中、シード選手に1セット先行されても試合を諦める気配は全くない。

あなた、12年も前にすっぱりテニスは辞めたはずじゃん。なのに40近くになった今頃突然復帰して、こんなバカみたいに暑い日に2時間以上もコートにいて、どうしてなお必死にボールを追い続けられるのか?信じられない!第2セットを取り返す頃にはすっかり前のめりにさせられていた。

第3セットに入ってからも集中したプレーを続ける伊達。もういいよ。もう充分です。なのに、伊達は最後に奇跡を起こした。

あれだけ動ける38歳は世界広しと言えどそうはいないが、全盛期と比べると復帰後のプレーはややスローモーな印象は否めなかった。

しかし、最後のセットでカネピにリードを許しいよいよ後がなくなった時、伊達の動きのスピードが上がった。それは紛れも無く世界のトップと互角に渡り合っていた、あの頃の伊達公子だった。ああ、伊達だよ。伊達公子が本当に帰ってきてくれた。こんな例えしかできなくて本当に恥ずかしいが、まるでとっくに亡くなったはずの家族が目の前に現れてくれたような、そんなたまらない懐かしさが込み上げてきて勝手に涙が出た。

そして何よりありがたいことに、伊達公子はこの世に生きているのだ。

Women's Singles - 1st Round
Kaia Kanepi(EST)[25] def. Kimiko Date Krumm(JPN)
6-4 4-6 8-6

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