Thursday, 24 July 2008

時代の先駆者か?トリックスターか?バティストン兄弟

アメリカのダブルス兄弟と言えば、古くはマッケンロー、ジェンセン、そして今をときめくブライアン兄弟が代表的ですが、現在巷の話題になっているのがダン&ブライアンのバティストン兄弟。ATPダブルス・ランキングでは300位台前半と、実力的にはツアートップレベルとは言い難いこの2人が今注目を集めている理由は?

まずはこちらの動画をご覧あれ。


最初に目を奪われるのは、2人が使うグリップが二股に分かれたラケット。初めて知人に紹介された時は本人も戸惑ったそうで、

「ちょっと妙なコンセプトだな、と思ったよ」(ブライアン)
「使うかどうか分からなかったけど、そのうち理に適っていることが分かったんだ」(同)

一見剪定鋏を思わせるこの形がより大きな力を生み出し、ボールを打つ際のバランスも良くするとか。

そしてサーブ。弟のブライアンが放つのは、バレーボールのようなジャンプ・サーブ。トスを上げる際は利き腕でない左手でラケットを持ち、ボールを投げるやいなや右手に持ち替えながらジャンプ、ボールを叩く、という流れ。

ジャンプ・サーブを始めたのはボロテリ・アカデミーで練習していた数年前から(後にコーチに転向)だそうで、

「小さい頃からバスケをしてよくジャンプしていたんだ」(ブライアン)
「従来のサーブでは僕の欲しい高さが得られなかった。だから、バレーボールの動きを取り入れたんだよ」(同)

ブライアンが二股ラケットを紹介されたのは、地元のコートでプレーしていた2年ほど前のこと。そこで教えていたアダム・バート氏の父親ライオネル氏がラケットを開発。ラケットを左右に持ち替えながらプレーするブライアンを見て、アダム氏が二股グリップのラケットの使用を提案。その半年後、バティストン兄弟はバート親子と共にビジネスに乗り出すことを決めた、とか。

Get a grip; it’s an unusual racket.

+++

このラケットはルール的にOKなのか?気になってITFのサイトで規則を読みましたが、グリップが二股に分かれているのは特にルール違反ではないようです(興味のある方はここで。PDFファイル)。

ところで、ブライアンのサーブを見ていたら、往年のバレーボール米チームの名キャプテン、カーチ・キライを思い出してしまいました。あの頃私は川合俊一の大ファンだったっけ・・・・・(恥)。いや、でも、あの頃はあの方素敵だったんですよ、ホントに。



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