Tuesday 12 July 2016

ウィンブルドン2016 DAY8~13でひとりごと

終わってしまいましたね。各イベントの優勝者や、面白かった話や感想等。

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Gentlemen's Singles - Final
Andy Murray (GBR) [2] defeated Milos Raonic (CAN) [6]
6-4 7-6(3) 7-6(2)


男子シングルスはアンディー・マレーがミロシュ・ラオニッチをストレートで退け、ウィンブルドン二回目の優勝!


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一夜明け、ウィンブルドンを再訪したマレー。センターコートで自分で記念撮影。


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久しぶりに男子の決勝を見ました。結果的にストレートで決着しましたが、ラオニッチは初めてのグランドスラム決勝にも臆することなく、見応えはそれなりにあったような。

2月、マレーに初めての赤ちゃんのソフィアちゃんが生まれた直後、彼にしては珍しく早いラウンドでの敗退が続き、メディア関係者から「子供のせいで夜眠れていないのでは?」等の発言もありました。今大会はジョコビッチの早期敗退にも大いに助けられた点は否めませんが、ソフィアちゃんが生まれた年にウィンブルドンで優勝できたことはこの上ない意趣返し!胸がすく思いです。

一方、グランドスラム初の決勝進出のラオニッチ。錦織くんの同世代の強力なライバルなので彼の躍進については常に複雑な思いがなくもないですが、決してサーブだけに頼らずストロークの改善にも地道に取り組んだであろう努力がありありと伝わるだけに、頑張っている人が報われて良かったなと素直に思います。これからも錦織くんの良きライバルであり続けてほしい!

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Ladies' Singles - Final
Serena Williams (USA) [1] defeated Angelique Kerber (GER) [4]
7-5 6-3


今年の全豪と同じ組み合わせとなった女子決勝は、セリーナが雪辱を果たし昨年のウィンブルドン以来一年ぶりのグランドスラム優勝。数えて22回目となり、シュテフィ・グラフと並び歴代2位の記録。


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チャンピオンズ・ボールのセリーナ。




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Ladies' Doubles - Final
Serena Williams (USA) Venus Williams (USA)
defeated Timea Babos (HUN) [5] Yaroslava Shvedova (KAZ) [5]
6-3 6-4


セリーナは姉ヴィーナスと組んだダブルスでも決勝でバボス&シュウェドワ組を破り、2012年ウィンブルドン以来4年ぶりに優勝。



そして、シュウェドワが今大会単ベスト8、複準優勝の大活躍で嬉しい!

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Ladies' Singles - Semi-finals
Angelique Kerber (GER) [4] defeated Venus Williams (USA) [8]
6-4 6-4


36歳のヴィーナスが、94年ウィンブルドンのマルチナ・ナブラチロワ(当時37歳)以降では最年長の選手として2010年全米以来となるグランドスラム・ベスト4。

ナブラチロワ現役最後のグランドスラム決勝と言えば、コンチータ・マルティネスが全く空気を読まずに優勝を掻っ攫ったあの試合。マルティネスには申し訳ないですが、相当がっかりしましたっけ。今度はヴィーナスが夢を見させてくれる日が来るかも?

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Gentlemen's Doubles - Final
Pierre-Hugues Herbert (FRA) [1] Nicolas Mahut (FRA) [1]
defeated Julien Benneteau (FRA) Edouard Roger-Vasselin (FRA)
6-4 7-6(1) 6-3


フランス勢対決となった男子ダブルス決勝は、第1シードのエルベール&マウ組がベネトー&ロジェ-ヴァセラン組をストレートで下し、昨年の全米に続くグランドスラム2回目の優勝。


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Gentlemen's Singles - Semi-finals
Milos Raonic (CAN) [6] defeated Roger Federer (SUI) [3]
6-3 6-7(3) 4-6 7-5 6-3


大会公式の一問一答形式のインタビューで「残りの人生一つしか食べ物が選べないとしたら?」の質問に、マレーが「スシ」と答えたことについては以前も触れましたが、その具は

「サーモン&アボカドの寿司。(巻いてある方?)そう」

だそうです。同じ質問にフェデラーは「イタリアン・フード」と返して選択肢がたくさん残るように上手く逃げたというのに、マレーさんときたらネタまで限定しちゃって!

ところで気になったのが、「スポーツ界のスターに会えるとしたら?」の質問に、フェデラーが「モハメド・アリ」と答えたこと。アリの現役時代をよく知らない私は、メディアの彼の扱いからかなりの人格者なのだろうとつい最近まで信じていたのですが、先日彼の追悼番組として放送された『モハメド・アリ vs アントニオ猪木 格闘技世界一決定戦』を見て、その印象が一変。パンチを警戒してリングに座り徹底してアリの脛を狙い続ける猪木に対し「イノキ!イノキガール!!」と叫ぶアリや対戦前の彼の様子を見る限り、人格者のイメージは後年周囲が作り上げたものなのかもしれないと思い始めました。フェデラーにもあの試合のビデオを見てほしい。

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Ladies' Singles - Quarter-finals
Elena Vesnina (RUS) defeated Dominika Cibulkova (SVK) [19]
6-2 6-2


「準決勝に進んだ場合は、土曜の結婚式をキャンセルする」と語っていたチブルコワですが、準々決勝でベスニナに敗れ無事挙式。きれいやでチブルコワ!末永くお幸せに。

Dominika Cibulkovaさん(@domicibulkova)が投稿した写真 -


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Mixed Doubles - Final
Henri Kontinen (FIN) Heather Watson (GBR)
defeated Robert Farah (COL) [15] Anna-Lena Groenefeld (GER) [15]
7-6(5) 6-4



ミックスダブルスはコンチネン&ワトソン組がファラ・グローネフェルド組を下し優勝。

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Boys' Singles - Final
Denis Shapovalov (CAN) [5] defeated Alex De Minaur (AUS) [7]
4-6 6-1 6-3


17歳の帽子後ろ前対決となったジュニア男子は、カナダのデニス・シャポワロフ(画像下)がオーストラリアのアレックス・デ・ミノールを下し優勝。…はて、どこかで聞き覚えがあるような名前。


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Girls' Singles - Final
Anastasia Potapova (RUS) [4] defeated Dayana Yastremska (UKR) [7]
6-4 6-3


ジュニア女子は、ロシアの15歳アナスタシア・ポタポワがウクライナの16歳ダヤナ・ヤストレムスカを下し優勝。……おや、こちらもどこかで聞いたような名前。

こちらはドラマがあったと話題のチャンピオンシップ・ポイント。とは言え、ただ主審と線審に問題がありすぎなだけの気がしなくもなかったり。




なるほど、それでこの写真なわけでしょうか?てっきり元々仲良しだったのかと。



チャンピオンズ・ボールでドレス姿の二人もかわいい。




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CropperCapture[34]キャリア初のグランドスラム4R進出の土居美咲選手は今週キャリアハイ36位を記録し、ついにグランドスラムのシードも射程圏内へ!


CropperCapture[33]また、ウィンブルドンは予選から本戦出場を果たした西岡良仁選手が、先週ATP$50Kウィネトカ・チャレンジャーで優勝。今週のランキングでキャリアハイの100位を記録しました。修造のトップ100入りは20歳11か月12日での達成でしたが、西岡くんはそれより少し早い20歳9か月14日。これからも楽しみです。

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03年ウィンブルドン準優勝のマーク・フィリポーシスが、大会公式のライブストリームにコメンテーターとして期間中通して出演していました。

パソコンで他の作業をしている間、よくバックグラウンドで流し見て(聴いて)いたのですが、ある日フィリポーシスが珍しく熱弁をふるっている事に気が付きました。内容は、前日4Rでマレーにストレートで敗れたキルギオスについて。

キルギオスは、本人の談によるとマレー戦当日は朝起きてまずビデオゲームに興じたそうで、会場入り後はヒューイット&トンプソン組のダブルスを客席で観戦する姿が。さらに、敗戦後の記者会見では

「このスポーツは好きじゃない。でも他に何をしたらいいのか分からない」
「本当はバスケをしたかったけど、親からテニスをするよう言われた」

等正直すぎる発言も。フィリポーシスがキルギオスについて熱く語ったうちのほんの一部を挙げると、
  • テニスを好きでないなら、止めればいい。
  • 自分はキルギオスのサポーターだが、彼のような事を言う人間を擁護するのはとても難しい。
  • ウィンブルドンのセンターコートで、4回戦でアンディー・マレーと対戦するなんて最高の舞台だったのに。
  • (キルギオスが好む)素晴らしい詩も結構だが、自分が変わらないならそれが何なのか。大切なのは行動。書いてあることを読み、吸収して、そこから学んで実際に行動で示せ。
かつてデ杯では練習を一人さっさと切り上げて、パトリック・ラフターから「他の選手と一緒に真面目にやれ!」と怒られた他数えきれないほどの問題を起こしたあの人が……。結局、グランドスラムは二回の準優勝に終わったフィリポーシス。キルギオスに「俺のようになるな」という思いなのでしょうか。

それにしても、キルギオスやトミッチがテニスの伝統国や英語圏の出身でなければここまで批難されなかっただろうに(エルネスツ・ガルビスさんが何を言っても笑って済まされるのと大違い)。キルギオスはまだ21歳で、個人的にはまだ当分様子を見てあげてほしい気持ちです。オーストラリアには故障や精神的な疲れでテニスから一旦離れる間、他のスポーツをしたりアルバイトをする選手もいます。唐突ですが、広島カープに今年入団したジャクソン投手も「オフに広島のプロバスケのチームでプレーしたい」と話していました。外国ではよくある選択なのかな?キルギオスも一度バスケに挑戦してみたら面白いかも。

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