Tuesday, 12 April 2016

元世界ジュニアNo.1タウンゼントに挑んだ69歳プロがアメリカにいた

11日、米アラバマ州で開催中のITF2万5千ドル・ペルハム予選2Rで、第1シードのテイラー・タウンゼントがゲイル・ファルケンバーグを試合時間36分、6-0 6-0で退け予選決勝に進出。これだけならどうということもない話ですが、19歳の元世界ジュニアNo.1の相手が49歳年上の選手だったことで話題を呼んでいます。

10日の予選1Rでロザリン・スモール(22)を6-0 6-1で下し、プロの大会で98年以来18年ぶりに勝利を挙げたというファルケンバーグさんは1947年生まれの御年69歳。

「彼女は私のスピンに随分手こずったの。アンダーサーブにもね。叩けないしコートの中に返すことが出来なかったので、力を緩めたの。私のペースに持ち込めたわ」(ファルケンバーグさん)

ファルケンバーグさんがvs タウンゼント戦で奪ったポイントは12で、ゲームポイントが一つあったものの生かせず。

学生時代はバスケをプレーしていたというファルケンバーグさんは、38歳でプロのテニスプレーヤーに。88年全豪予選で一度勝ったことがあり、13歳のカプリアティとの対戦経験も。資金が底を尽いた90年代には大学でテニスやバスケのコーチをしていたそう。昨年米国全土で行われた全米予選ワイルドカード・プレーオフで1つ勝ったことで、国内ランキング329位に。ファルケンバーグさんの試合は一方的な展開になりがちで、2011年11月以降はダブルベーグルで敗れること19回。

同世代の大会ではなくプロの大会に出場することについて、ファルケンバーグさんは

「若い人の周りにいるのが楽しいの。それに私のプレーには、年寄りよりも若い子の方が手こずるのよ。信じてもらえるかどうか分からないけど」
「70になってもプレーしていたいわね。そして勝ちたい。それまであと半年だわ」

Meet the 69-Year-Old Tennis Pro Who Took on Taylor Townsend - WSJ (画像あり)

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試合の動画はこちら。ファルケンバーグさんはタウンゼントのサーブを返しています!

英ザ・サン紙のサイトには、予選1Rのビデオがありました。英紙らしく「ファルケンバーグさんは先ごろ亡くなったデビッド・ボウイと同じ年の生まれ」との記述も。




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過去の戦績を見ると2013年3月、ITF25Kロックヒル予選1Rで大阪なおみ選手とも対戦しています(なおみ選手がダブルベーグルで勝利)。

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ところで、2年前の全仏で3R進出のテイラー・タウンゼントが、どうして2万5千ドルの予選にいるのやら?大きな怪我をしたとも聞かないのに、今は394位とは一体何事?

一年前の記事によると、タウンゼントが足首のストレス反応でツアーを数週間離れていた昨年4月、コーチをジーナ・ガリソン、カマウ・マレー(現スローン・スティーブンスのコーチ)の二人体制から、テニスを始めた時からのコーチで自分の事をよく知るドナルド・ヤング父に変えたのだとか。ガリソンが住むメリーランドやカマウが住むシカゴに行くのではなく、家族と一緒にアトランタにいたかったこともヤング父の元に戻った理由に挙げています。

Taylor Townsend goes back to the basics after injury, coaching change _ SI.com

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タウンゼントは16日が20歳の誕生日で、先ごろ無期限休養からツアーに復帰したアシュリー・バーティーは24日で同じく20歳に。溢れんばかりの才能に恵まれながら、家族と地元が大好きでツアー定着に苦しむ二人の女子選手の誕生日がたったの8日違いだとは興味深い。二人が最高のレベルでプレーする姿を、是非いつか見せてほしいものです。

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