Wednesday, 10 September 2014

全米2014 DAY15でひとりごと 錦織くん全米準優勝おめでとう!

Men's Singles - Final
Marin Cilic (CRO) [14] defeats 錦織圭 [10]
6-3 6-3 6-3


CropperCapture[366]キャリア初のグランドスラム決勝進出同士の対戦となった男子シングルス決勝。第10シードの錦織圭選手は第14シードのマリン・チリッチにストレートで敗れ準優勝。





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男子シングルス準決勝を前にした全米大会公式サイトの記事に、錦織くんとデルポトロとの共通点について興味深い記述を見つけました。それによると、

  • 錦織くんが準決勝で勝った場合、全米では09年のデルポトロ以来となる準決勝に初めて進んだ年に同時に決勝まで進んだ選手。
  • ヨーロッパ以外の国からの全米ベスト4は、09年のデルポトロ(アルゼンチン)以来。

フアン・マルティン・デルポトロ……彼が09年全米でグランドスラム初優勝を果たしたことを考えれば、これは非常に縁起がいいジンクス。しかし、デルポトロがその後同大会を上回るパフォーマンスを見せていない事実に着目すれば、一抹の不安を覚えずにはいられませんでした。

今大会の錦織くんのプレーは間違いなくこれまでのキャリア最高のパフォーマンスだけど、これは錦織くんの能力を最大限に発揮した結果だろうか?それはちょっと違うんじゃないか。いや、別に最大限の能力なんて発揮できなくても優勝できるならそれでも構わないし、グランドスラムはたった一度の優勝でも生涯賞賛を受けるに十分値するんですけどね。でも、今大会が錦織くんのテニス人生のピークになるのは違う。一回優勝したことで、錦織くんが「これでいいんだ」とどこか満足してしまうのは困る。錦織くんはグランドスラムで一回優勝できて良かったねで終わっていい選手ではなく、今後グランドスラムタイトルを争う本命として長く男子テニス界に存在してほしい。存在するべき。なぜなら錦織くんのテニスは今回のように大きな会場で大勢に見られたり、全世界の注目を集めたり、後に続くジュニアに「自分もあんなプレーがしたい」と思われる価値があるし、私も最高のレベルでプレーする錦織くんをまだまだ見続けたいからです。

そんなわけで、今回錦織くんが09年のデルポトロとは違った結果に終わったことで、どこかホッとした部分があります。でも、優勝カップを掲げる錦織くんもやっぱり見たかったな。どっちやねん。ただ言えるのは、錦織くんの今回の決勝までの勝ち上がりにはラッキーもまぐれもなかった。確かな実力で辿り着いた場所だから、きっとまた行ける日が来ます。

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日本に帰ってきてからこれまでテレビを買わずにいたのですが、錦織くんの晴れ舞台を大画面で見るためについに購入。昨晩の錦織くんの各局生出演は、日本語でインタビューに答える錦織くんを長い時間見るのが初めてだったので新鮮でした。

インタビューをする側の圧倒的多数の人は、ツアーのスケジュールもろくに理解せずに的外れな質問をする仕事でお金がもらえて羨ましい。しかし、自分はたまたまテニスを見るから間抜けな質問に気づけるけれど、もしかして他の私がよく知らない分野のニュースもこんな調子なのかな?一体テレビで見せられているものって何なのかしら?っていうか、見てないんですけどね!

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それにしても、松江のパブリックビューイングを見に行きかけたのを思い止まったのは正解でした(錦織くんが負けたからではありません)。今年の全豪決勝を会場のビッグスクリーンで見て、大勢の人と一緒に画面を見る楽しみを知った私。南半球から出かけることを思えば、日本で暮らす今は山陰など隣町にも等しい距離。滅多にない機会だし思い切って行ってみようかな?と宿を予約する寸前で、「島根県民でもないくせに厚かましいか」と結局遠慮したのでした。何でも当日は早朝にも関わらず人が集まり過ぎて、会場に入れなかった方もいらっしゃったとか。

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優勝したチリッチについても少し。彼は昨年4月のドーピング検査で陽性反応が出たことにより9ヶ月(後4ヶ月に短縮)の出場停止処分を受けたのですが、チリッチの成績の推移とこれまでの言動や行いから見て、個人的には彼が自己のパフォーマンス向上のために故意に薬物を摂取したとはどうしても思えません。

今年は尊敬するイワニセビッチをコーチに迎え、「頭でごちゃごちゃ考える暇があったらボールを叩け」派なテニスの薫陶を受けたことで、以前は考え過ぎて自滅しがちだったチリッチがいい感じに力を抜いて本来持つ能力を発揮できるようになったと感じます。チリッチは処分を受けている間、いつか必ず結果で見返そうと心に決めていたはず。そういう意味では清々しい結末です。

チリッチ、グランドスラム初優勝おめでとう!

2 comments:

  1. おひさしぶりです。いつもケイタイから読んでいました。ケイタイからの投稿はとっても面倒で、いつも読むだけでした。今日はPCにはいっちゃいました~

    圭くんの準優勝、私も同じ考えでした。ここで優勝しないで良かったって思っちゃいました。同じ日本人だからってひいき目だけでなく、彼のプレーは見る人をどんどんと画面に引き込む力がありますよね。対ナダルのあのマドリッド戦。観ていたひとは鳥肌が立ったはず。今回の対ジョコ戦も似ていました。でも、決勝はチリッチの体格が有利だと思っていたし、優勝は無理かなって思っていました。

    それより、ここで初顔合わせの二人がファイナリストだったってことの方が私にはショックでした。ロジャーもジョコも、いつまでもトップ4ではいれないって、わかっているよんだろうな。

    的外れなインタヴュアー。それ、わかります。職場でも、にわか錦織ファン=プロテニスの過酷さをしらないひとからの質問では、つい、私も熱くなってしまいます。こみねさん、日本へ戻ったってことは、もう全豪レポートできないってことですか?そりゃさみしいなぁ。

    ひさしぶりで、長々としつれいしました

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    Replies
    1. Schatziさん、お久しぶりです。

      私は優勝が無理だとまでは思っていなかったんですけど、デルポといろいろかぶってしまうのが怖かったです。本当はジンクスなんて関係ないんですけどね。
      今後はじわじわとトップの勢力図が変わっていくのかな?寂しい気もしますが、そこに割って入るのが錦織くんなら不満はありません。

      日本に帰ってくると、全豪はちょっと難しいですね。日本は何でもおいしくて便利で買い物が楽しくて、これで働かなくて済むなら言う事ないんですけど、グランドスラムがないのが残念です。またいつか見に行きたいなあ。

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