午後4時半前、7番コートに杉田祐一選手が登場。
一昨年の全豪は予選2R、昨年は予選決勝で1セットリードとしながらの悔しい逆転負け。しかし、昨年235位でスタートしたランキングは117位で終了と大幅のアップ。チェンナイのポイントを失ったことで現在は129位であるものの、トップ100入りは目前。今年こそ予選突破を期待していたが……。
対戦相手の158位、ミーシャ・ズベレフが開始直後から絶好調。09年には45位まで行ったのもうなずけるサーブとストロークの威力で、ミスらしいミスもない。昨年5月、仏・ボルドーCHで対戦した際は6-1 6-1で杉田の圧勝だったのだが、今日は手が付けられない。この猛攻は誰かを思い出す。あっ、マラト・サフィンだ!調べてみると、ズベレフは今でこそドイツ国籍だが元々ロシア人らしい。これは納得。となると、今はただ嵐が過ぎ去るのを願うのみ。
第2セットも先にブレークを許し、杉田の1-3。「せめて第3セットが見られたらいいのに」との私の願いが天に届いたのか、ここでズベレフがようやくファーストサーブを外す等、ちょこちょことミスをし始めた。やった!ようやく杉田にチャンスが。ズベレフは決して大崩れしたわけではなかったが、ここは杉田が頑張ってセットオール。
第3セットは杉田が最初のゲームをキープして、続く第2ゲーム。ズベレフのファーストとストロークは相変わらず若干不安定で、杉田に何度もブレークポイントが。ズベレフのファーストサーブがフォルトになると、場内に
「……しっ!」
と声にならない声が響く。杉田チャンスだ!ここ頑張れ!!しかし、ズベレフがキープに成功。
杉田はこの後ミスを量産。先ほどのデュースの攻防で集中力を使い果たしてしまったようだ。第3ゲームでズベレフが1ブレークアップ。第5ゲームでこのセット2つ目のブレークを許すと杉田は後ろを向き、ラケットのヘッドで自分の頭を二度、三度と打ち付けた。痛い!それは止めておけ。叩くならせめてガットの部分で。
相手が誰でも真っ向からの打ち合いを身上とする杉田にとっては、この日のズベレフに対抗するのはなかなか難儀なことだっただろう。ところで、相手がガンガン打ってくる時にペースを落としたらどうなるのだろう?簡単に叩かれてしまう?それともプレースメントに注意すれば何とかなるものなのかしら?高いレベルのことは分からないが、自分が打ったボールに合わせて声の強弱を変えるとちょっと相手に親切過ぎるかもしれないので、それは気をつけた方がいいかもしれない。
残念ながら今年は初戦で敗退となってしまったが、一年はまだ始まったばかり。今年こそ杉田のグランドスラム本戦入りが叶いますように。
Men's Qualifying Singles - 1st Round
Mischa Zverev (GER) def. 杉田祐一 (JPN) [14]
6-1 3-6 6-1
No comments:
Post a Comment