Thursday, 23 December 2010

全豪2011 ワイルドカード・プレーオフ DAY1観戦記(前編)

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全豪オープン開幕まで1ヶ月を切ったメルボルン。

このところは、夏らしい日差しが照りつけたかと思えば一転、雨続きで冬に逆戻りしたかのような冷たい風に慌ててダウンジャケットを引っ張り出したりといった具合で何だかよく分からない天気なのですが、街はテニスの季節を再び迎える準備を静かに整えつつあります。

先週は、国内選手のためのワイルドカード・プレーオフが行われました。

男女優勝者に本戦出場の権利が与えられるこの大会。女子は例年通り、まず16名が4つのグループに分かれてラウンドロビンで戦い、各グループで一番良い成績を残した選手が準決勝に進むというフォーマットでしたが、男子の方は今年からノックアウト方式に変更となりました。理由は不明。

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wildcard_playoff_2011アザーコートへの入り口に、去年まではなかったゲートを発見。明日の豪テニス界を担う若手選手の顔が並んだこのゲートに、テニス・オーストラリアの今大会への意気込みを感じたのですが、いざ蓋を開けてみると、この顔ぶれがかなり残念なことに……。

まず、昨年の優勝者二人。ニック・リンダールは今年試合での素行に問題があったとかで、ブライダン・クレインらと共に今大会出場禁止処分に。また不思議なことには、ATPのプロフィールによるとリンダールはいつの間にかスウェーデン代表扱いになっています。彼の出生地がスウェーデンということで、人材難にあえぐ同国のテニス協会が彼に興味を示しているという話がありましたが、このままスウェーデン人として活動することになるのでしょうか?

また、CropperCapture[8]女子で優勝したケーシー・デラクアは足の手術を受け療養中。

17日にはライブストリーミングの解説席に姿を見せ、「復帰の際は、まずダブルスから始めて様子を見たい」「大きな大会の快適さに慣れると、中国の名前が読めない街やヨーロッパの言葉の通じない街の小さな大会を回るのは厳しい」「ネイルを習ったので、全豪でお客さんにネイルできるわよ」とか、そんな話をしていました。デラクアちゃん、ガルニエールのブースはもうなくなったよ……。

16歳でジュニア世界No.1となったジェイソン・キュブラーは、試合開始直前に怪我のため欠場。今年後半は欧州のフューチャーズを中心に活動していた模様。

そして、問題となっているのがまたもやバーナード・トミッチ。大会開始前日に医師の診断書付きで病気を理由に欠場した彼ですが、豪ヘラルドサン紙が伝えたところによると、大会が始まった14日、彼が地元のクイーンズランドで2時間の練習を行う場面が目撃されたのだとか。これが事実であれば、テニス・オーストラリアが持つ任意のワイルドカードを貰えない可能性もあり、今後の展開から目が離せません。

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そして、ゲートに載った5人のうち実際に出場した唯一の選手が誰かというと、若干14歳のアシュリー・バーティーちゃん。

先頃豪デ杯チーム監督の職を退いたジョン・フィッツジェラルド氏が、ラジオ・インタビューの中で「ここ20年の豪女子選手の中で最も有望」な選手の存在を示唆。同氏はその選手の名前を番組では明かさなかったものの、関係者の間ではアシュリー・バーティーを指していたことは周知の事実だとか。氏の慎重な態度は、近年将来を嘱望された豪トップジュニアが悉く大人の大会への転向に失敗しているため、と見られているとか。

The next big thing?

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そんな訳で、大会初日はバーティーちゃん目当ての来場と相成りました。コートに入ってきた彼女を見ると、まだまだあどけない子供。

ashley_bartyプレーの第一印象は、とにかく体が柔らかい!動きのどこにも無理がないのに軸はぶれず、フットワークにも無駄がない!まるで、テニスをするために生まれてきたような子、という感じ。

フォアはトップスピン、バックはスライスが主体。早い打ち合いもできるようでしたが、フォアのフラットドライブはロングになるミスが多く、バックを両手で返そうとすると、相手の21歳、タミ・パターソンの強打に押され気味。

バーティーちゃんは、第2セット3-4とされたところでトレーナーを要求。しかし、この後2ゲームを連取され試合終了。漏れ聞こえてきたトレーナーとの会話によると、背中の痛みを訴えているような雰囲気。結局、彼女は翌日のラウンドロビン2試合目を、怪我を理由に棄権。他の選手に勝てたかどうかはともかく、もうちょっとプレーを見たかった。しかし、まだまだこれからの人なので、次の機会を楽しみに待つとしましょう。あっ、結局ゲートの写真の選手が一人もいなくなってしまった。

AO Women's Wildcard Playoff 2011 - Magenta Group (C)
Tammi Patterson [6] - Ashleigh Barty
6-4 6-3



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優勝候補本命の一人、エレナ・ドキッチは危なげなし。

ただ、プレーの際やたら「シューハッ!シューハッ!」と息遣いが激しくなっていたのが気になりました。以前はここまで音は出していなかったはず。鼻づまりを疑いましたが、どうやら音の発信源は口元の模様。はて?




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