Sunday 21 September 2014

キルギオス ATPインサイダーでQ&A、お母さんはマレーシア王族の出だった

ウィンブルドン・ベスト8入りの後注目された全米でもユーズニー、セッピを下し3R進出。デ杯ワールドグループ・プレーオフではシングルス第1試合でイストミンを下し、オーストラリアのワールドグループ残留に貢献するも、「精神的な消耗」と「バーンアウト」を理由にこの秋出場を予定していた大会のうち東京、ストックホルム、ウィーンをキャンセル。来週開催のATP250クアラルンプールが今シーズン最後の大会になるニック・キルギオス。









そんなキルギオスがこの度、「ATPインサイダー」にゲストエディターとして登場しました。まずこちらは、ファンからのQ&A。



オフコートで一番の楽しみは?

僕がオフコートで好きなのは、多分コンピューターゲーム。(バスケの)シューティングができる時はいつでもするし、ツアーの仲間とパスケをしたり友達とまったりしたり。特にニューヨークは僕の一番好きな街の一つで、出かけてふらつく。する事はたくさんあるし、ナイトライフも楽しい。

ツアーで一番面白い選手は?

マリンコ・マトセビッチが最高に面白い。(彼の発言の)いくつかは聞いた事がないようなもので笑える。

ウィンブルドンの君の股抜きショットと09年全米のロジャー(・フェデラー)のとではどちらがいいと思う?

断然ロジャー。明らかだ。

ナダルに勝った後、君のお母さんは何て言った?君のことを信じていなかったことを謝ったんならいいけど。あの試合は見ごたえがあったよ!!

母は改めてインタビューを受けて、その時には僕を大袈裟に褒めていたように思う。母が「優勝まで行ける」と言うと、僕は次のラウンドで負けた。だから彼女は謝ったけど、それと同時に僕がしたような事をさせる刺激になったのなら良かったと言ってたよ。

ロジャー(・フェデラー)のフォアハンドとスタン(・ワウリンカ)のバックハンドならどちらがほしい?

ロジャーの方がいいな。僕はロジャー贔屓なんだ。彼は史上最高の選手で、ずっと僕のアイドル。彼のフォアハンドは人が驚くような事をする力がある。

今シーズンの(米NBAの)セルティクスの現実的な目標は何だと思う?新人はどう?

先発メンバーはとてもいいと思う。怪我がなければ、イースタンをいくらか荒らせるんじゃないかな。いい感じだし若く見えるし、見るのが楽しみだ。

ATP Insider Takeover - Nick Kyrgios - Tennis - ATP World Tour

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さらにキャリアと私生活で印象的だった出来事についてのインタビュー。



パット・ラフターと一緒にボンズのCMに出た時の事……

落ち着かなかったけど、面白くもあった。100人に囲まれて自分は下着だけっていうのはかなり気が重かったけど、いい機会だったしとても楽しかった。パトリックは僕がやりやすいようにしてくれて、忘れられない一日になった。次の撮影が楽しみだ。

プレステで(同じオーストラリアで友人の)タナシ・コッキナキスに負けた時の事……

僕がプレステでタナシに勝つのはいつもの事。僕たちが遊ぶ時はいつも。どんな気分になるかは、彼にインタビューする時に聞いてもらわないと。何回かは彼が勝ったこともあるよ。僕とゲームで差しで勝負できるのは、多分タナシだけだ。

ブンドゥーラの大学生とつるんだ時の事……(注: ウィンブルドンから帰国後、メルボルン北部のサバーブ、ブンドゥーラの選手仲間宅に居候していたキルギオス。ある夜暇を持て余していた彼は、Twitterで遊び相手を募集。近所に住んでいた学生から返信があり、キルギオスは数分後友達を伴って学生の家を訪問。学生たちはヒューイットやトップ選手、ウィンブルドンの事などを聞きたがったものの、キルギオスは「その話は止めないか?普通の話をしよう。僕はただの19歳のガキなんだ。そういう話はしたくない」、とあくまで普通の対応を求め、90分滞在して帰宅した、という出来事。 Nick Kyrgios story: From Wimbledon to Bundoora

ブンドゥーラで学生数人と絡んだ時はとても楽しかった。ツイッターでつぶやいたら彼らが返事をした。自分が出向いて遊んだらちょっと面白いかな、と思ったんだ。楽しい夜だったし、僕らは今でも話をするよ。そんな風に友達を作るのはいいもんだ。

ウィンブルドンでラファエル・ナダルに勝った後ロッカールームに帰った時の事……

僕がロッカールームに帰った時は普通じゃなかった。実は僕らはパターゴルフで遊んでいた。そこには即席のパターゴルフがあるんだ。僕とコーチは終わってすぐに遊び始めた。どうしたらいいのか分からなかった。うれしすぎて、何かしなければならなかった。

どっきりに引っかかった時の事……

ヨーロッパで忘れられないのがある。僕はホテルの部屋のドアを開けっ放しにしていた。そこにいた人間が、僕の荷物を全部バスルームに隠した。彼らは僕に全部盗まれたと言って、僕は完全にてんぱった。僕が見た中であれが多分最高のどっきり。

ATP Insider Takeover - Nick Kyrgios - Tennis - ATP World Tour

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キルギオスのお父さんはギリシャ人、お母さんはマレーシア人なのですが、母ニルさんはマレーシアの王族に連なる家の生まれだそうで、ニルさんが母親とオーストラリアに移住の際、称号を放棄したのだとか。

ニルさんはこの度ATP250クアラルンプールに初めて出場する息子の試合に、王族メンバーを招待しているとの事。

キルギオスはマレーシア訪問について、

「母の生まれ育った場所に戻るのはわくわくする」
「外出したり食べ物をたくさん食べたりはしないだろうね。プレーをしに行くんだから。でも、自分のファンや客席に親類がいるのは面白いだろう」
「マレーシアには親戚に会うために何回か訪れたことがある。母の昔のことはよく知らないけど、僕のことも受け入れてくれるといいな」

ニルさんは自らの出生にまつわる謎と、王族との関係についての半生を綴った本を執筆中だそうで、

「ニックが16歳かそこらの頃から、身内や友人はずっとニックがマレーシアに出るのかどうか聞いてきて、私は『ノー』と答えていたの」
「でも内心は出るのを期待していたから、今はとても嬉しくてわくわくしているし、誇りに思っているわ」
「王族側の身内は全員招待してあるわ。来てくれるかどうかは分からないけど。親族は皆もう待ちわびていて応援しているの」

今後キルギオスのスケジュールはニルさんが管理するそうで、キルギオスがピーク状態でプレー出来るようなるべく事をシンプルにする計画だとか。

「私はイエスマンじゃない。息子がどうなると思うか聞かれれば、思った事を言う。でも、その事で怒ったりしないように、とは息子に伝えたわ」(ニルさん)

「母はいつもそこにいてくれて、母が僕のNo.1サポーターだと言っていい」(キルギオス、以下同)
「母はちょっとコントロールフリークなところがある。自分のやり方を通すのが好きなんだ」
「でも母が僕の面倒を見てくれるのはいい事だし、僕が誰かと話したい時はにいてくれるだろう。マレーシアにいるのは一週間だけで、僕の最後の大会だから、自分の持てる力を全てを出すよ」

Nick Kyrgios and royal mum, Nill, can claim tennis crown at Malaysian Open

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話は変わって、オーストラリアではキルギオスと同様に将来を嘱望されている18歳のアシュリー・バーティーが19日、無期限の休養に入ることを発表しました。「バーティーは今年、試合にあまり出ていないんじゃないかな。怪我をしたとも聞かないし、どうしているんだろう?」とふと気になって、彼女が最近出た大会とランキングをチェックした矢先のニュースでした。

14歳で当時の豪デ杯監督ジョン・フィッツジェラルドをして「20年に一人の逸材」と言わしめ、15歳で初めて出場したウィンブルドンJr.で優勝。ケイシー・デラクアと組んだダブルスでは既にグランドスラム準優勝3回、先日の全米でも予選を突破して本戦入りと力はあるバーティーですが、趣味が海釣りの彼女。慌しいツアー生活が性に合わなかったのかな?早くから期待され過ぎて疲れたのかな?元々他人と競うことにはあまり興味がなさそうな人ではありました。

残念ですが、今はゆっくりしてほしい。そして、最近4年ぶりに復帰したニコール・バイディソワのようにいつかまたラケットを握る気になってくれたらいいな。才能が煌きまくったバーティーのプレーが二度と見られないなんて悲し過ぎます。

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