ところでデ杯と言えば、天皇皇后両陛下が今回土曜のダブルスをご観戦になるとか。当日誰が選ばれるにしても、テニスがお好きな両陛下に両チームのいいプレーをたくさん楽しんでいただけるといいですね。たとえ緊張で体が思うように動かなかったとしても、その時はステパネックさんがおいしいところを全部持って行くだけの事(っておい)。
いつの間にか四月が始まり一層今さら感が強まってきましたが、全豪観戦記の続きです。
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7時20分前にマーガレット・コート・アリーナに戻ると既に場内は満員、熱気で満ち溢れている。すっかり出来上がっているのか、大声を出したり看板を叩いている人も。
この一団はもしかして一昨年の錦織くんの3R、ベネトー戦で裁判官の格好をしていた人たちじゃなかろうか？
あっ、やっぱり！それにしても、これが土曜のマーガレット・コート・アリーナのナイト・セッションか。人が多過ぎるのを嫌って敬遠してきたせいでテレビでしか見たことがなかったが、こういう賑やかな雰囲気もたまには面白い。
喧騒に圧倒されている間に錦織、ヤング両選手が入場していた。
少年時代はボロテリ・アカデミーでライバル関係にあったとは言え、今や大きく差が付いてしまった感が否めない二人。ヤングは2Rで第24シードのセッピにフルセットで勝利と好調で、今日の試合でも錦織くんに一泡吹かせたいと考えているかもしれないが、何故だろう、正直あまり心配ではない。
試合の序盤は、ヤングが早い攻めで錦織くんを翻弄。天賦の才能を如何なく発揮して、第2ゲームで早々に錦織くんのサーブをブレークすると一時は5-2とリード。さすがに元天才少年の称号は伊達じゃないな。このペースで最後まで突っ走られると厳しいが、錦織くんが普通にプレーすればこのまま終わる訳はないし、錦織くんは開始直後は少しスローペースの方が尻上がりに良いプレーに転じる事が多いから、やはり心配はいらないだろう。しかし、この後ヤングがたったの1ゲームしか奪えないほどの一方的な展開になろうとは。
錦織くんは今日もかっこいい！やはり心配は無用だった。しかし、せっかく近くに座れたのに、微妙に暗くてピンボケ気味の写真しか撮れなかったのは残念だ。ナイトセッションの撮影は難しい。「露出」というものの存在をあと一週間早く知っていれば。
錦織くんに対応されると、ヤングはお母さんがいるらしい席に向かって度々何やら訴えるようになった。ピンチの際、身内に当り散らして気分転換に利用しているらしいプレーヤーもいるが、ヤングの場合はただ集中を失っただけのようだ。この調子で両親と共にぐずぐずと残りのツアー生活を過ごすことになるのか。もったいないような気もするが、家族の絆の喪失が著しい現代社会で敢えてキャリアの追求から距離を置き、親子で詰り合いながら漫然とプレーする道を選ぶのもそれはそれでありなのかも。皮肉ではありません。
深夜に縺れ込む熱戦を期待して集まったであろうお客さんにとっては物足りない内容になってきたが、私としては錦織くんが勝つならどうでも構わない。
第3セットに入ると、すっかり錦織くんのウィナー祭りの様相に。とりわけ衝撃的だったのは、錦織くんの4-0で迎えた第5ゲームで40-15から錦織くんが放ったファーストサーブ。緩めのスピードで入ってきたボールはサービスラインとサイドラインの角でバウンドすると、低くワイドに切れた。ここでスライス！そしてエース！あれは完全に意表を突かれた。ちょっと忘れられない。
最後は錦織くんのバックのリターンがストレートに決まってゲームセット。
試合後の勝利者インタビューは日本にも同時に中継していたため、母国のファンへのメッセージを求められる場面が。錦織くんが全豪のオンコートインタビューで日本語を話すのは今回が初めて。ああ、何を言っているのかよく分かるよ。錦織くんを同じ国の人間として応援できるなんて本当に有難いことだ。
退場前は恒例のサイン攻めで大忙しだった。錦織くん、3年連続の全豪4R進出おめでとう！Men's Singles - Round 3
錦織圭 [16] def. Donald Young (USA)
7-5 6-1 6-0
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錦織くんの試合が早く終わったので、ハイセンス・アリーナのナイトセッションも見に行くことに。コートではルコント＆フォルジュ組とイワニセビッチ＆フェレーラ組のレジェンドダブルスが進行中。入り口でエンドチェンジを待っていると、日本人と思しき女性二人組が。あなた方もネットで引っかかってハイセンスアリーナのチケットを買わされてしまったんですね！仲間！！
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