本来なら日曜は全豪予選と本戦の間のいい中休みになるはずだったのですが、フェデラーの他ナダル、ロディック、ジョコビッチ、セリーナ、クライシュテルス、ヒューイット、ストーサーが参加するという話。近くに住みながら、たったの10ドルでこの面子が一堂に会する場面を見ずに平気でいられるテニスファンがいるわけがない!!
そして17日。この日は奇しくも15年前に阪神大震災の起こった日。ロッド・レーバー・アリーナ前に1時過ぎに到着したところ、既にチケット売り場には長蛇の列(青い建物の向こう側が窓口)。準備に十分な時間がないためチケット販売での混乱を予想していましたが、意外にも列の流れはスムーズ。15分ほどの待ち時間でチケット入手。場内へ。
開始30分前には場内中段の通路から下は空席なし。選手が入場する2時には両サイドラインは最後列まで埋まり、エンドライン側も4、5列を残すのみ。1万5千人は入っている模様。選手入場を前に既に盛り上がった場内は何周もウェーブが。
定刻を10分過ぎた頃、一人一人名前を呼ばれながら選手たちが登場。
ブルーチームのロディック、ナダル、クライシュテルス、ジョコビッチ。
まず初めに発起人であるフェデラーからの挨拶。 彼がイベント開催を思いついたのが土曜の朝のことで、 まず全豪トーナメントディレクター、クレイグ・タイリー氏に電話。 タイリー氏の最初の返事は「難しいと思う」だったそうですが、たった24時間とちょっとの準備時間で大きな混乱もなく今始まろうとしています。
全員がヘッドセットを着用しているので、 観客は会話を逐一聞くことができました。練習中の4人に向かって主審のジム・クーリエが
「ここには素晴らしいプレーヤーが8人いるわけだけど、コートにいる人の中でグランドスラムのダブルスで優勝したことがある人、手を挙げて」
両手を挙げてアピールしたヒューイット(00年全米)のかわいらしかったこと!
「ここには素晴らしいプレーヤーが8人いるわけだけど、コートにいる人の中でグランドスラムのダブルスで優勝したことがある人、手を挙げて」
両手を挙げてアピールしたヒューイット(00年全米)のかわいらしかったこと!
フットフォルトをとられたロディックが「チャリティーでフットフォルト?嘘だろ?あそこにはセリーナがいるんだぞ」とボールを持ってセリーナのポーズの真似をしたのがウケました。それにしてもこの4人のラリーは遊びですら見応えがある!
第4ゲームでメンバー交代。クーリエが女性陣にコートに出るよう促しましたが、
セリーナから容赦なくエースを奪うジョコビッチ。
セリーナは「女の子からエースとって、かっこいー」と皮肉。
セリーナは「女の子からエースとって、かっこいー」と皮肉。
メルボルンのチャペル・ストリートにあるギリシャ・レストランの店先に、昨年訪れた時のものらしいセリーナの写真が飾ってあるのですが、彼女の頭にはRFロゴのキャップがあります。セリーナはかねてより「大好きなプレーヤーはロジャー」と公言していて、今回フェデラーとダブルスを組めて内心飛び上がりたいくらい嬉しかったに違いないと思うのですが、努めて平静を装っているようでした。そして、もしかしたら普段の試合より一生懸命やってるんじゃないかと思うくらい必死にボールを追っていました。乙女心。
遠すぎてボケてますが、コート上脇でイベントを見守る関係者の中にミルカ(右から3番目)、フェデラー母のリネットさん(同4番目)、そしてなぜかトミー・ロブレド(左から3人目白シャツの男性の後ろに立つ黒シャツの人)の姿がありました。
どさくさにまぎれてキムがナダルの太ももをマッサージ。・・・殺意・・・。
自分以外の全員がグランドスラムのシングルス優勝経験あり。スター選手に囲まれて緊張しているのか、サマンサは終始無言。やがて、フェデラーとペアを組み、ナダル&ジョコビッチペアと対戦することに。・・・うーん、この時点での世界1~3位に囲まれて緊張するなっていう方が厳しいかも。しかし、フェデラーはそんなサマンサの気持ちを知ってか知らずか
「サム、(コートの)4分の3は君が守れ」
「サム、ここで秘密兵器だ」
等無茶苦茶な要求。そして、相変わらずイージーミスを連発する彼女に、ナダルとジョコビッチは”She is the one.”とちょっかいをかけて何とか発言を引き出そうとするのですが、これもさらっとスルー。ああ、頑張れ、サマンサ!
フェデラーとナダルがクロスでラリーに。フェデラーが突然「ンアーーーッ!」とか言いながら、手首のスナップの効かせてナダルのフォアハンドの真似をし始めたのにはびっくり(しかも結構似ている!)。
ダイジェストの動画はこちら。
ノーカットで見たい方は全豪公式サイトへどうぞ。
チャリティーは滅多に本気でボールを打ったりしない代わりに、ギリギリで追いつけそうな場所に緩いボールを返すことが多く、また簡単にミスをする人もいないため一つのポイントが長い!選手は体力的に決して楽ではなかった様子で、マイクを通して全員の息が切れているのが分かるほどでした。特に、ヒューイットは全豪4R敗退後即手術をしたほど腰の状態が芳しくなかったはずなのに、そんな事を観客に微塵も感じさせない笑顔の激走。頭が下がります。
きっかけはハイチの大変な災害だったのですが、テニスファンとして幸せな、夢みたいな90分でした。被災地で暮らす人々が一日も早く元の生活に戻れるよう願って止みません。
ナマでこのイベントをご覧になったなんて、テニスファンとして羨ましすぎます!良かったですね~
ReplyDeleteレイトン、全豪での試合を見る限り、とてもそんな重症だったとは思えない動きでした。チャリティーとは言え、本当は休養していたかったでしょうに……彼については毀誉褒貶ありますが、ほんとプロですね。
おお!楽しそう!!
ReplyDeleteもしかしたら動画見るよりこの記事読む方が会場の様子がよく分かるのでは?と思いました。
私は17日にメルボルン入りして18日から観戦したのですが、チャリティには間に合わずでした。残念すぎる。
momoさん、こんにちは。レイトンはホップマン・カップで試合中に治療を受けていたのを見て「もしかしてあまり具合が良くないのでは?」と思っていました。きっとオーストラリアのテニスシーズンに自分が穴を開けるわけにはいかない、という強烈な自負を持っているのでしょう。
ReplyDelete自分に厳しい分、仕事で関わる他人に対しても厳しいことを言って余計な敵を増やしちゃってるのかもしれません。しかし、彼ほど自分がやるべきことをきっちりできる人間は滅多にいないものと思われます。
白ごはんさん、こんにちは。メルボルンに来られてたんですね。どこかで擦れ違ったかもしれませんね。
今年の全豪は個人的にイマイチ盛り上がりに欠けた印象を持っているのですが、もしかしたら先にこのチャリティーを見てしまったせいかもしれません。
こんにちは!
ReplyDeleteYOUTUBEに出ては削除されたと思ったら、ちゃんと、公式HPに全部乗せてくれたAOに感謝!!
そして、こみねさん、このレポート、感謝です!!!
一瞬出てきたYOUTUBEの映像で
フェデラーがナダルのまねしたあと、エクシビとは思えないジョコへの攻撃(座ったジョコに打ち込んだ)でポイントを取ったりするのが「なんだ!?」って思ってたんですけどサマンサをリラックスさせるためだったんですねー。
そういえば、このイベントの写真を素材にした「コラ」と思われる写真を見つけました。
ボールボーイにラケットつきつけるナダルに、そのナダルの上にあがったボールを奪い取るロディック。
でも、それがコラなのか、実際にこのシチュエーションがあたのか、確信できないのです。
その写真ご存知ですか?リンクしても、フェースブックだと、たぶん、見ることができないかなー、と思って、言葉で説明してみました。
ゆとびっちさん、こんにちは。
ReplyDelete写真のことは分からないのですが、Part1の27分8秒辺りにフェデラーがポイントが切れたボールを高く打ち上げて、それをキャッチしようとナダルとロディックが競い合うシーンがあります。それのことかな?
ラケットは見えないんですけど、ここ(http://www.australianopen.com/en_AU/news/blogs/2010-01-31/201001311264940141156.html)の左下の写真に似てませんでしたか?
ゆとびっちさんへ。
ReplyDeleteご覧になったコラっぽい画像とは、ここの真ん中の写真のことかも。ボールボーイがボールを取ろうとしたら、ロディック&ナダルと三つ巴の争いになったシーンです。
http://www.tennis.com/spotlight/2010_02_02_aussie_final_thoughts/
そうそう、これです!もっとすごい角度の写真があったんです!!
ReplyDelete現実に起こったことだったんですね!!!
その角度では、もうなダルが、ボールボーイを脅しているような、すごい勢いだったんです~!!
その誰がクレジットされているかわからない写真、ぜひともこみねさんにごらんになってもらいので、勝手にダウンロードしました。
ReplyDeleteご覧になりましたら、連絡ください。消去します~
http://twitpic.com/11hvm6
ゆとびっちさん、写真拝見しました。いい角度で撮れてますねー。ナダルが怖すぎて、現実のことと思えなくても無理はないです。ボールボーイもまさか二人が取り合うとは想像もしなかったんでしょうね。
ReplyDeleteありがとうございました。こんな顔をしていたことが分かって面白かったです。