試合は大方の予想を裏切って、トンプソンが主導権を握る展開。トンプソンは鞭がしなるようなフォアとバックのダウン・ザ・ラインがいい。そして、しょっちゅう大声を出す。試合中に大きな声を出す選手としてはオーストラリアでは他にマトセビッチ、キルギオスがいるが、トンプソンは
「2回!ブレークポイントで2回もダブルフォルトか!!」
「他にどこに打つってんだよ!(「相手が打ってくるコースは分かりきっていたのに」の意)」
等、自分を叱咤する系の叫び声で聞いていると面白い。
そんな中、客席には女の子とのおしゃべりに余念のないキルギオスの姿が。第3セットでは解説席にも座り、「ここに座るのはこれが最後になると思うけど」とコメント。その通り。早く肘の怪我を治して、この夏はひと暴れしてほしいもの。
第2セットも最初のゲームをブレークされ、さらに第7ゲームでもブレークされたミッチェル。
”Disgustiiiiiiiiiiiiing!!!!!!!”
と叫びながらラケットを叩き折り、主審から警告を受けた。挽回できず2セットダウン。
第3セットに入ってもミッチェルの調子は不安定で、第1ゲームはミッチェルのサーブでいきなり0-40。6ポイント連続で取り返して何とかキープしたものの、次のサービスゲームはブレークされ、すぐブレークバックし、第6ゲームで続けてブレークに成功して4-2とするも、5-3で迎えたサービング・フォー・ザ・セットでまたまたブレークされる綱渡りの展開。
“That was so far out (全ッ然出とったやんけー)!!!!!!!!!!”
と訴えるも判定は覆らない。実は問題の線審と主審についてはここまで既に二、三怪しい判定があったのだが、ついにあまりにもあまりなタイミングで最悪のジャッジが出た。トンプソンには気の毒な展開ではあるが、ホークアイはない。何とか気を取り直してほしいところ。
第4セットは第10ゲームでミッチェルがブレークに成功し、セットオール。こうなると経験のあるミッチェルが有利かと思われたが、以降ミッチェルは自分のサービスゲームを一度もキープできず、ファイナルセットは一方的な展開に。つい1年前は国内18歳以下の大会でベスト8にも残れなかったトンプソンが、キャリア初のグランドスラム本戦出場を決めた。
トンプソンは「全豪の予選で勝った時6番コートだったから、次も6番がいい」と語ったそうだが、カメラを備えて客席が多めの6番は日本勢が多く入るコート。彼の希望通りになるかどうかは分からないが、地元選手なのでおそらくより大きなショーコートに入ることになるだろう。大勢の観客の前で19歳らしい元気なプレーを期待したいところ。
Australian Open Wildcard Playoff
Men’s Singles Final
Jordan Thompson [4] def. Benjamin Mitchell [3]
6-3 6-2 4-6 4-6 6-1
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