1月26日(日)
大会最終日、最後の試合は男子シングルス決勝。第1シードのラファエル・ナダルと準々決勝でジョコビッチを下した第8シード、スタニスラス・ワウリンカの対戦という、大方の人は予想し得なかったであろう組み合わせとなった。普段は家でテレビ観戦を決め込むところだが、夫が
「一度会場の画面で決勝を見てみたい」
と言う。こちらは
『いくら大きな画面と言っても、映像で見るためにわざわざお金を払って入るなんて……。家で見る方が気楽なのに』
という気持ちがなかったわけでもないが、今年は数年ぶりに興味の持てるカードになったことも手伝って、その提案に乗ってみる事に。
のろのろしているうちに、会場に着いたのは試合開始10分前。とりあえず今年最後のロッド・レーバー・アリーナの姿を写真に収めていたところ、チケットを買いに行ったはずの夫が後ろに立っていた。
「何?えらい早かったね」
「チケット売り場に向かってたら、知らん人が『自分、グラウンド・パス買うん?余ってるからあげるわ』ってくれた」
うそん!でもそれって本物?頂いたチケットをおそるおそるスキャンに通してみると、無事入場できた。本物だ!世の中には親切な人がいるものだな。
アリーナ内で見るならともかく、会場の巨大スクリーンで見たがる人の数など知れたものだろうと高をくくっていたが、ガーデン・スクエア(噴水のある場所)は既に足の踏み場もない大混雑。ショーコート2前のデッキも満員だった。仕方がないので、ハイセンス・アリーナまで足を伸ばすことに。
この写真では空いているように見えるが、実はこの後ろには100人を優に越える観客が陣取っていた。ともかく、試合開始に間に合って良かった。
試合の方はと言うと、今さら説明するまでもなく、世界中の人が予想したものとは全く逆の展開に。ナダルは背中を痛め、これまでナダルと過去12回対戦して1セットも奪ったことがなかったワウリンカが2セットアップ。かわいそうにナダル……決勝でこんな事になるなんて。しかし、ワウリンカにとっては千載一遇のチャンス。辛い立場だが、この試合は勝たなければならない。勝つしかない!
9時前、いよいよ辺りが暗くなってきた。ナダルはどう見ても動けていないのだが、ワウリンカも攻めきれず第3セットを与えてしまう。近くにいた仕事明けらしいボールキッズの一団はナダルを熱烈に応援していて、この展開に大盛り上がり。
第4セットに入ると、ワウリンカはようやく落ち着きを取り戻したようだ。こうなると、手負いのナダルに出来ることは多くない。ワウリンカがそのセットを取ってゲームセット。グランドスラム初優勝を飾った。
Men's Singles - Final
Stanislas Wawrinka (SUI) [8] def. Rafael Nadal (ESP) [1] 6-3 6-2 3-6 6-3
***
表彰式の後、チャンピオンは各国メディアのブースを回ることになっている。せっかくだからワウリンカの姿を一目見て帰ろうとガーデン・スクエアへ。
表彰式も終わり、後片付けの最中のロッド・レーバー・アリーナ。
ガーデン・スクエアに着くと、ナダルの試合後の記者会見が始まったところ。帰りかけた人々も足を止めて静かに見守っている。
同時にワウリンカのメディア回りも進行中。上の画像では、スクリーンの左側のブースにいる。
おおっ!あれは正しくワウリンカと優勝カップ!!
テレビ向けにトロフィーを掲げているらしい。
次いで、米ESPN。
ユーロスポーツ。
おっ、こっちを向いてくれた!よくよく考えてみれば、グランドスラム優勝ほやほやの選手を見るのは初めてだ。しかも初優勝ときた。おめでとう、スタン!!良かったな!
そして、日本のWOWOW。
ちなみに、メディアブースの外観はこんな感じ(WOWOWは中央)。ワウリンカはWOWOW出演が最後だったようだ。辺りはいよいよ祭りの後モード。
大会期間中、記念撮影スポットとして人が途絶えることがなかった大会ハッシュタグのオブジェだが、今は振り返る人もなし。
夜11時半にもかかわらず、プレーヤーズ・ラウンジに続く入り口には長蛇の列。スタッフの打ち上げパーティーか何かだったのかな?
気がつけば11時半を回っていた。外ではパット・キャッシュが何やらテレビカメラに向け喋っていた。
「わざわざ画面を見に会場まで来るなんて」と馬鹿にしていたけど、雰囲気は案外楽しめたな。また来てしまうかも。
ワウリンカの優勝記事,おまちしてました!
ReplyDelete(ワウリンカのときばかりに登場してすみません…)
素敵な写真をたくさん,ありがとうございます。
ちなみに全仏2日目の結果は…見なかったことにしております…(泣
ふーみんさん、こんにちは。
Deleteワウリンカの時だけでも大丈夫です。読んで下さってありがとうございます。
昨日の試合は……まあ、そういう事もあるよというか、相手が悪かったというか、またいつかいい結果を出してくれるはず!