1月25日(土)
二週間の大会も残すところあと二日。この日は車いす、ジュニアのシングルス男女決勝などが行われた。
週末で車を停める場所探しに手こずり、国枝選手の決勝が行われている6番コートに着いた時には、既に試合は終わりかけ。国枝さんが勝つのは大歓迎だが、こういう時はあまりに強すぎるのも考え物だと思う。まあ、意固地になって無料エリア内で駐車スペースを探していた私どもの落ち度なのですが。
決勝の相手はいつものウデではなく、アルゼンチンのグスタボ・フェルナンデス。
国枝選手はフェルナンデスに1ゲームしか与えず、試合は52分で終了。ちなみに、準決勝はオランダのマイケル・シェファースにダブルベーグル、41分での完勝だった。国枝選手は前日、ステファン・ウデと組んだダブルスでも優勝とまさに世界No.1としてふさわしい成績。
私の席からは良い写真が撮れなかった。
国枝さん、全豪7回目の優勝、そして先週のジャパン・オープン優勝おめでとう!
Men's Wheelchair Singles - Final
国枝慎吾 def. Gustavo Fernandez (ARG)
6-0 6-1
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ロッド・レーバー・アリーナへ移動すると、ジュニア男子シングルス決勝も終わりかけ。
ジュニア男子決勝はトップ2シードの対戦となった。こちらは第1シードでジュニア世界ランクも1位の16歳、ドイツのアレクサンダー・ズベレフ。ミーシャ・ズベレフ(今週249位)の10歳違いの弟だ。
こちらは第2シードでアメリカの15歳、ステファン・コズロフ。ジュニアの中にあっても一際子供らしい顔つきが印象的。グランドスラムは今回が初めての決勝進出。ロシア国内でトップ10の選手だったという父アンドレイ氏はフロリダでテニス・アカデミーを経営していて、過去指導した選手にはカミラ・ジョルジの名前も。
Kozlov Tennis | Making champions.
第1セットはズベレフ、第2セットは一方的な展開となりズベレフはコズロフに1ゲームも与えず勝利。昨年の全仏は準優勝、全米はベスト4に終わった彼にとって、初めてのグランドスラムタイトル獲得となった。
二人は揃って全豪を最後にジュニアを卒業。4月に17歳の誕生日を迎えたズベレフ弟はチャレンジャー、大会直後に16歳になったコズロフはフューチャーズを中心に出場している。二人ともすくすく育って、将来は是非ツアーを沸かせる存在になってほしい。頑張れよ!
Junior Boys' Singles - Final
Alexander Zverev (GER) [1] def. Stefan Kozlov (USA) [2]
6-3 6-0
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続いて始まったのは、ジュニア女子シングルス。二人共グランドスラム決勝進出は今回が初めて。
頭身がどこかおかしい気がする第4シード、ロシアの17歳エリザベータ・クリチコワ。彼女も父ドミトリーさんがコーチだそうで、第1シードとして出場したダブルスで前日優勝している。
こちらはノーシードで決勝まで勝ち残ったクロアチアの17歳、ヤナ・フェット。またクロアチアか。4月、クアラルンプールで17歳にしてツアー初優勝を果たしたドナ・ベキッチ、昨年全豪Jr.単複優勝で16歳ながら既にトップ200入りのアナ・コニューと、近年クロアチアからは10代の女子選手が次から次に頭角を現している。羨ましい限りだ。
試合の方は、安定したストロークを見せるクリチコワと対照的にフェットはお疲れ気味のようで、大味な展開となった。
クリチコワがグランドスラム初優勝。
クリチコワはこの後タスマニア島バーニーに移動して5万ドルにも出場、準優勝を果たした(優勝は江口美沙選手)。4月はテストで忙しかったそうで、今月パリ近郊のムラトグルー・アカデミーで3週間トレーニング。ITFの大会に出場していく予定、との事。
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Junior Girls' Singles - Final
Elizaveta Kulichkova (RUS) [4] def. Jana Fett (CRO)
6-2 6-1
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上地結衣選手が出場の車いす女子シングルス決勝を見るため、再び6番コートへ。
商品の残数も僅かとなったショップで、オーストラリアが誇るレイトン・ヒューイットのブランド「C'mon」のウェアを発見。
ヒューイットといえば、全豪期間中はスーパーで彼がブランドアンバサダーを務めるSwisse社のこんなディスプレイも見かけた。
ショーコート3の横を通りかかると、誰かが練習しているようだ。誰だろう?覗いて見たところ……
……あれはもしや……
バルトリだ!昨年ウィンブルドンでグランドスラム初優勝を果たした後、突然現役引退を発表してしまったマリオン・バルトリ。
打ち方は変わっていない(当たり前か)。左の手首には彼女のアクセサリーブランドのリストバンドが見える。あれで汗を拭いたら血が流れそうだが。
しばらく見ていると、バルトリがこちらに気がついて一瞬ギョッとした表情を見せた。暗がりの隙間から見ていたから無理もない。とりあえず手を振ってみたが、怪しい人物ではないと思ってもらえたと信じたい。ちなみに、練習相手はパトリック・ムラトグルー氏だった。
引退しても幸せに暮らしてね。元気でな。
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上地結衣選手とドイツのサビーネ・エラーブロックの試合はフルセットに。
上地さんはサウスポー。
この試合は残念ながら敗れ準優勝に終わったが、国枝選手同様、上地選手も先週開催されたジャパン・オープンで優勝。世界ランク1位になったとか。おめでとう!
国枝慎吾&上地結衣が揃って男女世界1位の快挙 [車いすテニス]|国内国際|ニュース|THE TENNIS DAILY
Women's Wheelchair Singles - Final Sabine Ellerbrock (GER) [1] def. 上地結衣 [2]
3-6 6-4 6-2
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全豪公式ラジオのブース前を通りかかると、この夜女子決勝を戦うドミニカ・チブルコワの応援にやってきたスロバキア応援団を目ざとく見つけたDJが外に出てきたところだった。
DJ: 「ここにスロバキアのファンがいるから、ずっと聞きたかったことを聞いてみよう。彼女の名前って結局『チブルコワ』と『シブルコワ?』のどっちなの?」
スロバキア人ファン: 「チブルコワ!」
DJ: 「シブルコワ?」
スロバキア人ファン: 「チ!チブルコワ!」
明日はついに最終日!
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