毎年恒例、国内男女各16名の選手が全豪本戦入りを賭けて競うワイルドカード・プレーオフ。好天に恵まれた最終日の日曜は決勝2試合。
第1試合の女子決勝は第1シード、28歳のケイシー・デラクアと第3シード、23歳のアリーナ・ロディオノワの対戦に。
今年アシュリー・バーティーと組んだダブルスでは全豪、ウィンブルドン、全米のグランドスラム3大会で準優勝と立派な成績を残したデラクア。シングルスは現在142位。10月に豪・ベンディゴで2週連続で開催された5万ドルでいずれも優勝し、この試合の前までで13連勝中。
姉アナスタシアと共に数年前からメルボルンで暮らす妹アリーナは234位。WTAのプロフィールでは国籍がロシアのままということは、国内在住のプレーヤーなら市民権がなくても参加できるのか?その辺の基準はよく分からない。アリーナの彼氏はオーストラリアン・フットボールの選手で会場にも駆けつけていたが、ライブストリーミングのインタビューでアリーナが語ったところによると彼はルールについてはあまり理解していないそうで、「何でコートに8人も人がいるの?」と質問したりするとか。
第1セットは互角の打ち合いでロディオノワが7-5で取ったが、デラクアはいつもエンジンがかかるのが遅く、試合序盤の調子はあまり当てにならない。準々決勝のvs モニーク・アダムチャック戦も第1セットを0-6で落とした後、続く2セットを6-1 6-2で取り返して勝った。次第にデラクアのハードヒットがコートの中に入り始めると、ロディオノワはもう返すのが精一杯。デラクアは打つ直前まで相手の動きを良く見ていて落ち着いている。第2、3セットでデラクアはロディオノワに1ゲームしか与えず、ほぼ完璧な試合運びで優勝。12回目の全豪本戦出場を決めた。08年には全豪ベスト16入りし、同年キャリアハイ39位を記録したデラクア。子供も持ったことだし、来年はまたトップ100に返り咲いてほしい。
一方、相当自分に腹を立てていたらしいロディオノワ。試合が終わるやさっさと引き上げようとしたが、表彰式があると告げられると大きくため息をつき、バッグを肩からドサッと落として再びベンチに座り込んで天を仰いだ。優勝しか意味のないワイルドカード・プレーオフ。記念品の大会バスタオルを貰ったところで、何の慰めにもならないだろう。
Australian Open Wildcard Playoff
Women’s Singles Final
Casey Dellacqua [1] def. Arina Rodionova [3]
5-7 6-1 6-0
No comments:
Post a Comment