Friday, 16 August 2013

バルトリ 電撃引退宣言

CropperCapture[181]先月ウィンブルドンでグランドスラム初優勝を果たしたマリオン・バルトリ。15日、シンシナティ2Rでシモーナ・ハレプと対戦し3-6 6-4 6-1で敗れた後の記者会見の席で、突然現役引退を発表。

こちらは記者会見後、改めてのインタビュー。



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以下はWTA公式サイトのインタビューより。


なぜ?

「私の体が耐えられなかった。年の初めから多くの故障があった。ツアー生活が長く、無理もしたし、ウィンブルドンで全てを出し尽くした。自分の体に残っていた全ての力を出しきったと実感した。夢を叶えて、それは私と共に永遠にあり続けるけれど、もう私の体は全てのことに対処できない。45分か1時間ほどのプレーであちこちが痛み出す。長い間テニスをしてきて、体に関して言えば、私はもう続けることはできない」

今日が最後の試合になると知っていた?

「そうね、試合の前には最後になるとは分からないけど、私がそう感じたのは試合の後。ただもうこれ以上できないと感じた。第1セットの後、体全体に痛みがあった」

「難しい決断だった。簡単に決めたわけじゃない。その、私は長い間テニスプレーヤーをしていて、最高の夢を叶えるチャンスを掴んだ。実現させるために、正直なところ自分は極限の力を出したと感じた。でも、もうこれ以上はできない」

引退についてしばらく考えていた?

「説明するのは難しいけれど、長い間何かを夢見て、ツアーに何年も何年もいて、いい時や悪い時を潜り抜けて、年の初めからは故障をたくさん抱えていて、私の体はバラバラになり始めていた。ウィンブルドンではそれを一つにまとめて、痛みも乗り越えて、夢を叶えることができた。多分、それが私の中に最後に少しだけ残っていたもの。それでいいの。私には何か他の事をする権利がある。私は長い長い間プレーをしてきて、今その時が来た」

お父さんとは話した?

「ええ、父には電話をしたわ。でも、、父はアメリカに向けて家を出る私を見て、少し気がついていたみたい。私が疲れてへとへとだと感じたらしくて、決断には驚かなかった」
「父は『どういうわけかそう思ってたよ。お前の目と体を見たら分かったし、夢を叶えるためにお前がしてきた全てのトレーニングを知っている。私はお前を誇りに思う。私はお前のする事なら何でもサポートする』って」

痛むのはどこ?

「アキレス腱がとても痛くて、試合の後等は普通に歩けない。特にハードコートみたいに表面が固い時は。そして肩と腰、背中の下辺りも。テニスプレーヤーとして体を何年も使い続けて、ええ、私の体はもう終わったの」

第1セットを良いかたちで取った後のこの決断は?

「テニスプレーヤーとしては100%である必要がある。そして、私はそういうタイプの人間。何かするなら100%でする。もしも明日次の大会に備えるため練習コートに立つとしたら、私は100%でいられない。心がそこにないから。気持ちがそこにないから。そして、私は嘘をつけない」

「そこにいるのに本当の100%じゃない状態でいるには私は正直過ぎるし、自分の価値観に忠実過ぎる。私のチームに対してフェアじゃないと思うし、私はそうする事を選ばない。そういう価値観は持ち合わせていない。そういう風に育てられてはいない。それは私じゃない。だから、ただ誤魔化すよりも自分に正直でありたい」

キャリアで最も誇りに思うことは?

「同じ人間であり続けたこと。正直であり続けたこと。友達、チーム、私を助けてきてくれた人々、何年もずっと一緒に仕事をしてきた人々に対して誠実であり続けたことだと思う。私はいつも彼らに敬意を持って接するし、また全ての人に対しても同じように接していたと感じる。『マリオン・バルトリってどんな人?』と聞けば、彼らはいつも『彼女はいい人』って答えると思う。それが一番誇りに思うこと」

これからする事は?

「分からない。あまり考えていない。人生にはテニス以外にする事はたくさんある。だから、きっと何か見つけると思う。ちょっと落ち着く時間が必要ね」

「テニスプレーヤーとしてわくわくする事がいくつかある。女性としてわくわくする事がたくさんある。妻としてわくわくする事がたくさんある。母としてわくわくする事がたくさんある。これからわくわくする事がたくさんある」

「未来を生きることに気分が高ぶっているけど、その事を考えるのにこれから何ヶ月、何年かかかるでしょうね」


Marion Bartoli Announces Retirement

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米「SI.com」によると、大会前の会見でバルトリは

「誇りに思うのは、優勝して父の目を見た時」
「父は私に言った。『マリオン、これからはどの試合に負けてもいい。もうどうでもいい。どうでも良くないのはお前が結婚して、良き伴侶を見つけてくれるかどうか。それだけだ』」

「今の私の夢はテニス以外の事」
「違うこと。引退したら良い家族、良い夫を持つこと。でも、テニスに関して言えば私の夢は達成した」

と記者に語る等、自分がキャリアの頂点を迎えたことを察していた気配があった、との事。

当面予定が決まっているのは10月のプライベートの誕生日パーティーで、友人のボブ・サンクラーがDJを務めてくれることになっているとか。

Marion Bartoli announces retirement from tennis | Beyond The Baseline

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……ああ、悲しい。こんなに突然マリオンを失うことになろうとは、デメンティエワ以来の衝撃です。と同時に、無理を重ねた挙句、長年の夢だったウィンブルドン優勝が実現して気持ちが切れてしまったことも理解できます。気持ちがなくなってしまえば、あのテンションの練習やプレーはとても続けられるものではないでしょう。それはそうと、結婚相手にはどのような男性を考えているんでしょうか?やはりお父さんと似たタイプを選んでしまうのかしら?

マリオン、あなたの素振りや片足を上げたガッツポーズを、この先どれだけ懐かしく思うことか。正直、まだ現実を受け入れられません。


Marion Bartoli 33x24 Sport ArtPrint Poster 004C/Middle Size
B00CERKWIM

4 comments:

  1. こんにちは、いつも楽しみにしています。
    バルトリはまだ28歳だったのですね。
    昔からいてもうちょい上かと思ってましたが、
    意外と若かったり。
    女子テニスの中心人物ではないけれど、いないと本当に寂しい存在が彼女でしたね。デメンティエワももうちょい中心よりでしたが、やっぱりいないとすごく寂しい。
    でもバルトリが今年ウィンブルドンを獲るなら、エナンに2007年に獲らせてあげたかった 笑

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    1. peterさん、はじめまして。いつも読んで下さってありがとうございます。

      28歳――まだまだプレー出来そうな年齢ではありますが、バルトリは結婚して母親になる願望が強いようなので、それを考慮するなら早目に見切りをつけるのも決して悪い選択ではないかもしれませんね。何と言ってもテニスプレーヤー最高の夢、ウィンブルドンのタイトルを獲ったんですから。

      デメンティエワも引退時、出産願望を匂わせていたように記憶していますが、結婚後子供ができたという話はまだないですね。結婚してもすぐ授かるかどうか分からないのだから、いっそ出来てから止めてくれれば良かったのに、と倫理的にどうかという考えもよぎったり。

      07年ウィンブルドンのエナン。QFでセリーナに勝って、SFでバルトリに1セット、1ブレークUPから逆転負けを喫した年ですね(すっかり忘れていたので調べました)。そんなエナンも今は一児の母。勝負の鬼で出産願望など口にしたこともなさそうな人があっさり恵まれたりするから、人の運命は分からないものですね。

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  2. ディメンティエワ以来の衝撃!まさに同じ事を思いました・・・。
    東レの練習コートで見たバルトリの気合いの入ったサーブ練習が忘れられません。
    膝のサポーターがすごかったなあ。

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    1. マヒコさん、こんにちは。

      私も一昨年大阪で見たバルトリのグランドスラム養成ギブスが忘れられません(参照 http://teniwohamarumaru.blogspot.com.au/2012/02/2012-day63-vs.html)。練習後、コート中に散らばったボールを最初はバルトリ父娘だけで拾っていたのですが、手伝いに来た係員の若者にバルトリが見せた穏やかな笑顔が、練習中の表情とあまりにも対照的だったので印象に残りました。

      リツイートした彼女の最後のハーフスクワットの写真は傑作でした。これからはもうトレーニングしなくていいんですね。

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