動画ハイライトはこちら。
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LADIES' SINGLES – FINAL
Serena Williams (USA)[6] def. Agnieszka Radwanska (POL)[3]
6-1 5-7 6-2
第6シードのセリーナ・ウィリアムズが第3シードのアニエスカ・ラドワンスカを下して、姉ヴィーナスに並ぶウィンブルドン5回目の優勝。グランドスラムの優勝は一昨年のウィンブルドン以来2年ぶり14回目。公式サイトのハイライトはこちら。
第1セットはセリーナが立ち上がりから5ゲーム連取。
第2セットも雨の中断を挟みながら、一時はセリーナの4-2。しかし、じわじわとラドワンスカが持ち直しセットカウントをイーブンに。
第3セット第4ゲーム、セリーナはエース4本でキープ。
優勝の瞬間。
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セリーナ、優勝プレートを持ってジャンプ。
最近お気に入りのポーズ。
チャンピオンネームリストの前で。
喉と鼻の状態が悪いことを理由に、前日の記者会見をキャンセルしたラドワンスカは、この日も鼻をかむ場面が。表彰式では普段ポーカーフェイスを崩さない彼女が目元を拭ったり、インタビューも涙をこらえながらの応対。
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セリーナの試合後の記者会見より。
(今大会良かったサーブについて)「サーブは大会を通して本当に助けになったと思う。分からない。どうして、どうやってそんなに良かったのかは説明できない。もう話したように、たくさん練習したからというわけじゃない。ただリズムを、そういうものを感じていただけ」
(サンプラスのように18回の決勝進出で14回優勝したことについて)「ワオ、その事は全然知らなかった。私は小さい時ピートが大好きだった。うちの犬の名前はピートにちなんで、ジャッキー(聞き取れず)ピート。ちょっと執着してるのは明らかね」
(姉ヴィーナスがいなかったら、今ほどタイトルを獲得できていたと思う?)「ヴィーナスがいなければ自分がどうなっていたか分からない。グランドスラムで優勝できていたか、テニスをしていたかすら定かじゃない。私たちは全てのことを一緒にするから。大きくなる時、私はヴィーナスをコピーした。彼女がする全てのことを。彼女は私に大きな影響を与えた」
「だから、彼女が勝ち始めた時、私もとても勝ちたくなった。彼女がNo.1になった時は私もNo.1にならなくてはならなかった。一生懸命やらなくてはならなかった。そこへたどり着くために、自分の力で全てしなければならなかった」
「彼女が側にいなければどうなっていたか考えもつかない」
2012 Wimbledon Championships Website - Official Site by IBM - Serena Williams - ladies' singles final
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一方、敗れたラドワンスカの試合後のインタビューより。
(今日の感想を)「コートでも話したように、私の人生で最高の2週間だった。人生でずっとテニスを練習してプレーしている人間なら、決勝に出るのは誰にとっても夢だと思う」
「だから、基本的にただとてもハッピー。もちろん、負ければいつもがっかりする。特に厳しい、いい試合の後は。でも、今日の決勝についてはとてもハッピー」
(セリーナのように他を圧倒する雰囲気のあるプレーヤーとの対戦について)「うーん、プレーヤーはもちろん一人一人違う。でも、確かに彼女は今日サーブがとても良かった。たくさんエースがあって、私はどうすることもできなかった。私にもチャンスはあったし、第2セットはとった。その後、第3セットの大事なポイントで彼女がとても良かった。私には挽回するのが難しかった」
(体調はどうだった?)「最初は少しナーバスだった。特に初めての(ウィンブルドン)決勝ということもあって。多分少し勝ちたいと思いすぎていたんだと思う。中断が入ったのは、私にとって少し頭を冷やすのに良かった」
「2回目にコートに入った時、いつもの試合のように感じた。もう決勝のようには感じなかった。それでプレッシャーもそんなになくなった」
「でも、それから全てをやろうとした。いいテニスをプレーしようと。それでいい試合になったと思う。今日の彼女はとてもいいプレーをしていた」
(第2セットは良い感じだったが、第3セットは諦めていた?)「これはグランドスラムの決勝だから、最後まで戦うし諦めない。たとえ6-0、4-0だったとしても、それでも全部のポイントで戦う。勝つチャンスは常にある。これがテニス。これがスポーツ。いつも挽回できるし、いいプレーができるようになることがある」
「だからただ最後まで戦って、本当に頑張った。でも、最後は彼女のプレーの方が良くなった。一つ一つのポイントでとても集中して、いいラリーになった。でも、最後に彼女はいいショットを打っていた」
2012 Wimbledon Championships Website - Official Site by IBM - Agnieszka Radwanska - Ladies' Singles Final
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久々にグランドスラムで強いセリーナが見られてうれしい!ラドワンスカも、決勝の重圧を乗り越えてからは良いプレーが出始めて面白い試合になりました。
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LADIES' DOUBLES – FINAL
Serena Williams (USA) / Venus Williams(USA)
def. Andrea Hlavackova (CZE)[6] / Lucie Hradecka(CZE)[6]
7-5 6-4
セリーナは姉ヴィーナスと組んだダブルスでもチェコのアンドレア・フラバーチコワ&ルーシー・ハラデツカ組をストレートで下し、ウィンブルドン5回目の優勝。ハイライトはこちら。
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GENTLEMEN'S DOUBLES – FINAL
Jonathan Marray (GBR) / Frederik Nielsen(DEN)
def. Robert Lindstedt (SWE)[5] / Horia Tecau(ROU)[5]
4-6 6-4 7-6(5) 6-7(5) 6-3
男子ダブルス決勝は、今大会一番のシンデレラストーリー。ワイルドカード出場のジョナサン・マレー&フレデリック・ニールセン組が第5シードのロベルト・リンドステッド&ホリア・テカウ組をフルセットで下して優勝。マレーはイギリス人として1936年以来76年ぶり、ニールセンはデンマーク人として初のウィンブルドン・ダブルスチャンピオンに。リンドステッド&テカウ組はウィンブルドンで3年連続の準優勝。ハイライトはこちら。
これまでの獲得賞金はプロ12年目のマレーが約43万ドル(約3424万円)、同じく11年目のニールセンは約33万8千ドル(約2692万円)。優勝賞金26万英ポンド(約3204万円)を山分けすることに。
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マレー&ニールセン組はペアを組んで今回が4大会目で、ツアーレベルでは初めて。試合直後のBBCのインタビューで、「これからは一緒に組むの?」との質問に、
「いや、僕はシングルスがあるから。それがテニス人生で愛しているものだから。まだそれを犠牲にする心の準備はできていない」
とあくまでマイペースを崩さないニールセン。
BBC Sport - Wimbledon 2012: Jonathan Marray and Frederik Nielsen on 'insane' win
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センターコート入場前、厳しい顔つきのリンドステッド&テカウ組とは対称的に、マレー&ニールセン組は見るからに初めてセンターコートに立つ高揚感が溢れた笑顔。ところが、入場すると思っていたより観客が少なかったらしく少し動揺が見られてすぐ、片手に握ったサンドイッチを頬張りながら無表情で英国旗を振るお客さんがアップになった流れが、さながら映画の一シーンのようで爆笑ものでした。
第3セットはお互いキープでタイブレークとなり、マレー&ニールセン組が一気に4-0とリード。次のポイントでもマレーのバックボレーが決まり5-0と思われたものの、マレーはフォロースルーでラケットがネットに当たったと自己申告し4-1に。ここからリンドステッド&テカウ組は4-3と追い上げ「正直者が馬鹿を見る展開になるのか」と危ぶんだものの、セットはマレー&ニールセン組に。トッププレーヤーと呼ばれる人の中でもしらばっくれる人間が少なくないのに、この一件には心が洗われました。
ウィンブルドンで優勝したにもかかわらず相変わらずの飄々ぶりで、ダブルスへの色気を全く見せないフレディがいい味を出しています。これからも目が離せません。
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GIRLS' SINGLES – FINAL
Eugenie Bouchard (CAN)[5] def. Elina Svitolina (UKR)[3]
6-2 6-2
ジュニア女子シングルスはカナダのユージェニー・ブシャールがウクライナのエリナ・スヴィトリナを下して優勝。妙に顔面偏差値の高いハイライトはこちら。
ブシャールのコーチは、懐かしのナタリー・トージア(画像は01年のもの)。私の中でトージアはしょっちゅう沢松奈生子選手と対戦していたイメージがあったのですが、調べてみると実は二回しかなく、その代わりファイナルセットのスコアが12-10とか、17-15とかいずれも尋常でないものでした。
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MIXED DOUBLES - SEMI-FINALS
Mike Bryan (USA)[2] / Lisa Raymond(USA)[2]
def. Nenad Zimonjic (SRB)[3] / Katarina Srebotnik(SLO)[3]
6-3 6-4
MIXED DOUBLES - SEMI-FINALS
Leander Paes (IND)[4] / Elena Vesnina(RUS)[4]
def. Bob Bryan (USA)[1] / Liezel Huber(USA)[1]
7-5 3-6 6-3
ミックスダブルス決勝はマイク・ブライアン&リサ・レイモンド組 vs リアンダー・パエス&エレナ・ベスニナ組の対戦に。
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