Friday, 3 February 2012

全豪2012 DAY2観戦記(その3) 伊藤1R vs スタラーチェ

錦織くんの試合が終わって一息ついた。続いて同じコートで伊藤竜馬選手の試合が始まるということで、さっと外の用事を済ませ再び席に戻って驚いた。先程まで大勢の人で埋まっていた客席がガラガラだったのだ。あれほどいた日本人はどこへ消えたのか。一つ試合を見終わって、ちょっと一息つきたくなる時間帯ではあるが。

とはいえ、竜馬選手にも責任の一端はあったかもしれない。それは2週間前のブリスベン2R。彼が地元No.1のバーナード・トミッチと対戦した試合はナイト・セッションに入りオーストラリア全土に生中継されたのだが、竜馬選手の良い所があまり見られないまま試合はあっさり風味で終了してしまったのだ。昨年のジャパン・オープンでトミッチと対戦した試合ではファイナル5-7までもつれたのを知っていただけに、

「こんな一方的にやられるほど力の差はないはずなのに!」

と歯がゆい思いをしつつ、負けていくところをただ見るしかなかったのは辛かった。実は3年前、竜馬選手が初めて全豪で予選に出た時の試合も見たが、やはり不完全燃焼なプレーで負けていた。しかし、ランクが上昇傾向にあるところをみると、どこかで良い試合をしている日もあるに違いない。今日が当たりの日でありますように。

P1020991 試合開始。私の心配をよそに、ゲームは締まった内容の展開。

P1020997 フォアが非常に良い。ついに竜馬選手の当たり日に遭遇したらしい。これは期待できる!第1セットを先取。

P1020989相手は62位のポティート・スタラーチェ(イタリア)。背も高いし、上手いし、自分のワインも持っているのだが、それでも全く歯が立たないという雰囲気でもない。

P1030005第2セットを落としイーブンとなったが、竜馬選手の集中が切れた様子はない。いいぞ!強力なサーブとストロークでスタラーチェを押している。

セットカウント2-1、第4セットはお互いキープで竜馬選手の4-4で第9ゲーム。ラリーから竜馬選手のロブが風の強い6番コートの上空にふらふらと舞い上がった。スタラーチェは下がりつつアウトになると思い込んでいたようだったが、ボールは風に押し戻されてライン上に落ちた。スタラーチェはこれを慌てて打つもネット。このゲームをブレークして5-4とし、サービング・フォー・ザ・マッチ。

最後はセンターにサービスエース!勝った!!本戦に出場した日本勢の中で、最も勝つことまでは期待していなかった人が勝った!前日心にぽっかり開いた穴は、今完全に埋められた!!

……なんで私泣いてんの?


Men's Singles - 1st Round
伊藤竜馬(JPN) def. Potito Starace(ITA)
6-3 4-6 6-3 6-4



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