Monday, 12 September 2011

全米2011 DAY14でひとりごと サマンサ・ストーサー グランドスラム初優勝

サマンサがついにやりました!!!

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Sunday, September 11

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Women's Singles – Finals
Samantha Stosur(AUS)[9] def. Serena Williams(USA)[28]
6-2 6-3


女子シングルスは、第9シードのサマンサ・ストーサーが第28シードのセリーナ・ウィリアムズをストレートで下し、グランドスラム初優勝!!オーストラリア女子のグランドスラム優勝は、1980年のイボンヌ・グーラゴング以来31年ぶりの快挙。


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準決勝でアンジェリーク・ケルバーを下した後のインタビューによると、昨年全仏決勝でスキアボーネに負けた後、サマンサは再びグランドスラム決勝のコートに立てるかどうか疑っていたとか。

「複数の人が私の所に来て、『またチャンスがあるよ。また決勝に出て、今度は勝てるよ』と言ってくれた」
「もちろん信じたかったけど、それが起こるまでは本当かどうか分からない」

また、スキアボーネに負けた後は立ち直るのに時間がかかったそうで、

「時間が経つにつれて、フランチェスカがとても、とても良いプレーをした事を受け入れることができるようになった」
「私は多分自分のベストのプレーをしなかった。でも、おそらくそれは状況のせい」
「彼女は特別に良いプレーをして、あれは彼女の日だった」
「だから、それ以上自分を叩いたり、その事を考えないようにした」
「今は起きたことをありのまま受け入れている」

そして10年前の9月11日。ニューヨークがテロに見舞われた日、17歳だったサマンサは日本で1万ドルの大会に出場中だったとか。

「コートに行って、全てをテレビで見て、試合に行くのが突然何か違うように感じた」

An Interview With: Samantha Stosur | Interviews | News and Photos | 2011 US Open Official Site - A USTA Event - Official Site by IBM

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大方の予想を裏切り、第1セットはサマンサが6-2であっさり先取。

事件が起こったのは第2セット第1ゲーム。セリーナのサーブで30-40となりストーサーのブレークポイント。セリーナはセンターに返ってきたサマンサのリターンをフォアの逆クロスに激しく叩き込むと、サマンサがボールに触る前にセリーナが大声で"C'mon!!!"。主審のエヴァ・アスデラキさんはこれを妨害行為とみなし、ポイントはサマンサへ。ゲームカウントはサマンサの1-0に。



プレーが再開した後もしばしば審判台を睨んだり、エンドチェンジでアスデラキさんに延々と不満をぶつけ続けるセリーナ。

「あなた前にも私を不当に扱った人じゃない?」
「そうよ、あなただわ」
「私自身を表現したことがコードバイオレーションに当たるの?今私たちはアメリカにいるはずなんだけど。水を頼んでもペナルティになったりするの?何見てんのよ。本当に、私はあなたが思っているような人間じゃないんだから私を見ないで。私の方を見ないで」
「私が廊下を歩いているのに気づいたら、反対側を歩いて。だって、あなたどうしようもないもの。全く手に負えないわ」
「あなたは何もかもが気にいらない人なんだわ。冴えない人。誰がそんな事をするってのよ。それに、私は文句なんか言わないのに。ワオ」

Samantha Stosur wins US Open title | Herald Sun

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ダレン・ケイヒル氏のツイートによると、セリーナは昨年ドーハのvsクズネツォワ戦でも同じような事件が。主審も同じアスデラキさんで、この時はWTAのルールに則ってリプレイに。

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今回適用されたルールは以下の通り。

26. 妨害
インプレー中、選手が相手の故意による行為で妨害された場合、その選手がポイントを得る。 但し、妨害となった行為が相手の故意でなかった場合、または選手がコントロール不可能な外的要因(常設備品は含まず)によって為された場合はリプレイとなる。


US Open-Hindrance Rule - NYTimes.com

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優勝後のサマンサのインタビュー。



以下は、インタビューから気になった箇所だけ要約。


(今の気持ちは?)まだ言葉がない。優勝したのが信じられない。ずっと自分がやりたいと思っていたことができて信じられない。

(チャンスはどのくらいあると思ってた?)自分は明らかに格下だと思っていたので、前回(昨年の全仏)よりもリラックスして臨めた。全仏の経験から多くのことを学んだ。勝つチャンスがあると信じなければならない。彼女(セリーナ)には過去2勝していたことが、勝つ可能性を信じるのに役に立った。

(セリーナの行為に対する主審の判断について)全てがあっという間に起きて、こっちはボールを追って一球一球返すのに必死。テニスのルールはそれぞれ理由があって存在するのだろう。彼女(主審)は自分が正しいと思ったコールをした。

(予想していたより簡単だったか?)もちろん勝つとしても6-2 6-3で勝てるとは思わなかった。第1セットの後椅子に座ると、心臓がドキドキしていた。そして思った。「OK。今は1セットアップ。次の2セットのうち1セットを取れば勝つチャンスがあって、私にはチャンスがある」。

(専門的な面で決定的となったのは?)彼女の2ndサーブを狙った。彼女の1stサーブは厳しい。彼女が乗っていなければ、2ndでかすかなチャンスがある。今日は踏み込んで私の好きなショット(フォアの逆クロス)を打ち、彼女が1stサーブをミスした時プレッシャーをかけることができた。それが大きかったと思う。私のサーブの確率も良かったように感じる。正しい位置とタイミングでボールを打ち、出来るだけ変化をつけるようにした。彼女は私のボールの多くをクリーンヒットできなかったのではないか。

(今日成し遂げた事は今後のプレーへ影響する?)そう願う。これを続けていきたい。時間が経てば分かると思う。自分の中に信念と自信を取り戻すのは確か。今日が新しい自分の、プレーヤーとしての始まりの一日になれば。

(長い間病気で離れていたけど夢を諦めたことは?)全くない。復帰の可能性を常に信じようとした。すぐに回復してコートに戻り、自分の思うようなプレーができたのはラッキーだった。むしろ、必ずしも二度目のチャンスがあるとは限らないということを思い知った。全ての機会を生かしたかった。そして、今はそれを実行できている。

他には、彼女がITFのサーキットを回っていた頃、福岡の駅で一泊したという話も。

An Interview With: Samantha Stosur | Interviews | News and Photos | 2011 US Open Official Site - A USTA Event - Official Site by IBM

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CropperCapture[110]



左は豪ヘラルド・サン紙のサイトより。
「GRAND SAM」。



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何だか妙な事件が起きてしまいましたが、最後のワイドへ大きく切れるフォアのリターンエースに象徴されるように、荒れるセリーナにペースを狂わされることなく、サマンサが終始自分のプレーを貫けたことが勝因。あなたは一体誰ですか?ほんの数日前まではここまで安定してなかったはず!豪テニス的には、ヒューイット(GS優勝2回)になるか、フィリポーシス(同準優勝2回)になるかの極めて重要な岐路を、ヒューイット側へと大きく一歩進んだことに。この差はあまりにも大きい!ようやく成績が実力に追いついてきました!

初めてサマンサを見たのは04年のジャパン・オープン。予選から出場していた彼女(当時20歳)は、2Rでシャラポワと対戦。シャラポワは当時既にトップ10選手で、80位辺りをうろついていたサマンサとの試合を「どうせシャラポワが勝つのだろう」と何の期待もなく見始めたのですが、第2セットから急に冴え始めたサマンサのフォア、ボレー、サーブの切れに目を奪われ、すっかりファンになったのでした。でも、グランドスラムを獲るまでの選手になると思っていたかというと……面白いこともあるもんですね。今回の優勝が少しは自信に繋がってくれるといいのですが。今週末という帰国が待ち遠しい!ニュースのはしごで忙しくなりそうです。

それにしても、セリーナ……。一昨年の準決勝vsクライシュテルス戦のフットフォルト事件といい、地元の全米で形勢不利になると近年はやらかしがち。他の土地なら追い詰められてももう少し余裕を持って対応できるところが、「どうしても何とかしなければ」と焦る気持ちがそうさせるのでしょうか?それでも、そんなに遠い昔でもない頃のサマンサなら、あの騒ぎをきっかけに一気に乱れる可能性は十分にあったはず。自滅をこらえて一ポイントずつ自分のプレーに集中し続けるだけで、随分展開が違ってくるもんですね。よくぞ堪えてくれました。こんなサマンサがずっと見たかった。そして、セリーナはきっちり勝ち切ってくれたサマンサに感謝するべき。「愚かなチャンピオン」と未来永劫誹られずに済んだのですから。

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Women's Doubles – Finals
Liezel Huber(USA)[4] / Lisa Raymond(USA)[4]
def. Vania King(USA)[3] / Yaroslava Shvedova(KAZ)[3]
4-6 7-6(5) 7-6(3)


女子ダブルスは第4シードのフーバー&レイモンド組がペアを組んで以降初めてのGS優勝。

今週付けのランキングで、リーゼル・フーバーがダブルス世界No.1に返り咲き。フーバーの1位は三度目。

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Wheelchair Men's Singles – Finals
国枝慎吾(JPN)[1] def. Stephane Houdet(FRA)
3-6 6-1 6-0


車椅子男子シングルスは、国枝選手が永遠の宿敵ウデを下してまたまた優勝!

国枝氏は肘の痛みに耐えながらの勝利だったとか。優勝おめでとうございます。お大事に。

【全米オープン】国枝が決勝でウデを2-1で下し、3年連続4度目の優勝!


5 comments:

  1. サマンサが全米優勝と聞きすっ飛んできました!

    長いこと見守られてきた甲斐がありましたね。
    混迷する女子テニスのトップ争いにサマンサも参戦でしょうか。

    いつも楽しく読ませていただいてます。
    パーティー行かなあかんねんが好きです。
    ミスター・ベーターですよね…?

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  2. 素晴らしいサムの勝利でしたね。正直Serenaが断然有利だと思っていました。そんな中彼女のテニスで勝利を掴んだ。最後のリターンエースは目に焼きついています。New Champの誕生ですね。

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  3. こんにちは~♪
    liveでは見ていたのですが、何せ英語の聞き取りが不得意なもので事の真相が明解になりました。ありがとうございました。
    私も2004年に初めてシャラポワ戦を見ました
    闘志を胸に秘めたタイプの選手
    その後も彼女にはいろいろ注目するところはあったのですが、今回は本当に優勝おめでとうございました。
    それからいつも楽しい記事をありがとうございます
    日本語で読めるテニス記事は貴重です。

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  4. >futahiroさん、はじめまして。
    そうですね、サマンサには是非No.1を狙ってほしいし、今後も決勝のようなプレーを続けていければ、彼女には十分その資格はあると思います。
    Mr.ベーター!その通りです。これ着てな、これ持ってな、ずんたったった、ずんたったった……

    >Accoさん
    私も実績からしてどう見てもセリーナ優勢は動かないと思っていました。決勝時のような終始落ち着いたサマンサは、今まで誰も見たことがなかった。現実の世界にようやく現れたそれは、想像以上でした。

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  5. amelieさん、コメントがスパムに振り分けられていたようで、お返事が遅くなってすみません。

    サマンサ優勝しましたね!ついに自分の力を信じる気になってくれたことはこの上ない喜びです。彼女はGSタイトル1つで終わっていい選手ではないので、是非また今回のようなプレーを見せてもらえたらと思います。

    そして、いつも読んで下さってありがとうございます。訳は拙い部分も多々あるのですが、参考にしていただけたら幸いです。

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