Monday, 9 September 2013

全米2013 DAY13でひとりごと

Day 13: Saturday, September 7 (DAY13の全ての結果はこちらで)

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Men's Singles - Semifinals
Novak Djokovic (SRB) [1] def. Stanislas Wawrinka (SUI) [9]
2-6 7-6(4) 3-6 6-3 6-4

 
CropperCapture[216]第1シードのジョコビッチは第9シードのワウリンカに4時間を超える激戦の末勝利。全米は4年連続、グランドスラムは12回目の決勝進出。



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ジョコビッチの試合後の記者会見より。

(スタンは今日あなたが極度にナーバスだったと話していたけど?)「ああ、僕はナーバスだった。まず、ナーバスとか興奮、何でもいいけど、そうなるのは普通のこと。心や体の中を駆け巡るものがたくさんある。グランドスラムの準決勝だから。たとえ自分のキャリアでこの特別な状況を何度も経験したとしても。今でも試合の前にはとても興奮するし、彼がいいプレーをすることは分かっていた。彼はマレー相手に素晴らしいプレーをした。彼は強力なバックハンドでアグレッシブに向かってくると分かっていたので、僕はベースラインの近くにいようとした。でも、自分のリズムを見つけられなかった。その事で苛ついた。ボールが当たっていなかった。アンフォースドエラーが多かった。でも、そういう日もある。コートでいい気分でいられなくてもタフになって、自分が勝てると信じなくてはならない。そして僕はそうした」

(コーチングに対する警告について、主審はあなたに説明した?)「ああ、ある特定の場面で、あの場面で僕に警告を与えるのはフェアじゃないと思った。僕はボックスとコミュニケーションはとっていなかったから。でも、僕がボックスを見たり、コーチが僕を助けようとしていた事は何度かあったから。だから警告に不満はない。概してフェアだと思うし、受け入れなければならなかった」

An interview with: NOVAK DJOKOVIC | Interviews | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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ワウリンカの試合後の記者会見より。

(今の気持ちは?)「妙な感覚だけど、僕はまた負け試合からポジティブな面を受け入れる必要があると思う。初めてグランドスラムの準決勝に出て、素晴らしい大会だった。残念なことに、今日は少し体の面で苦しんだ。全豪での僕たちの試合とは全く違う試合だったと思う。全豪では彼に付いていくのにベストのプレーをしなければならなかった。今日は自分がまだフィットだと感じて、まだ元気な間は試合をコントロールしていた。彼より自分の方がいいプレーをしていたと思う。彼よりたくさんの事をしていた。でも、彼も何の理由もなくNo.1にいるわけじゃない。試合の間ずっと僕に付いてきて、最後に遠くに遠くに突き放した。今日は彼に付いていくために自分の体に残っている全てのものを探さなくてはならなくて、彼が勝った。でも、ああ、それでもいい大会だった」

(観客のサポートについて)「最高の気分だった。それは確か。大いに楽しんだ。だからテニスをしている。今日のように大きなスタジアムで人々の前でプレーすること。今日は負けたとしても、それでもこんな観客の声援を聞けて幸せだ。僕にとってはとても素晴らしいものだった」

An interview with: STANISLAS WAWRINKA | Interviews | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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Men's Singles - Semifinals
Rafael Nadal (ESP) [2] def. Richard Gasquet (FRA) [8]
6-4 7-6(1) 6-2


第2シードのナダルは、第8シードのガスケ相手に今大会初めてブレークを許すもストレート勝ち。全米は欠場した昨年を除いて3大会連続3回目、グランドスラムは18回目の決勝進出。ナダルの今年のハードコートでの成績は21勝0敗に。



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ナダルの試合後の記者会見より。

(今日の試合の鍵は?)「今日はタフなコンディションだった。風がとても強かった。プレーするのが難しかった。第1セットは自分はいいプレーができたと思う。こういう試合を勝つには、それがとても重要だった。第2セットには自分が試合をコントロールしたように思えた時、全てが変わった。リシャールはいいプレーをした。いいプレーができなかったゲームがいくつかあった。第2セットの4-3、15-40からエース1本と、ボディーへのいいサーブが1本入ったのがラッキーだった。挽回するのにとても重要だったし、タイブレークでもいいプレーができた。だから第2セットを取って終わったとまでは言わないけど、大きなアドバンテージになった」

(あなたとノバクが明日休みを取ることで、月曜の決勝はより質の高い試合になる?)「質が高いかそうでないか、それほどクオリティーが上がるとは思わない。僕たちの前の二つの決勝も、雨で一日休みがあったから(笑)。それで、前の試合よりハイクオリティーになるかって?分からない。でも、そうはならないだろう。分かっているのは、選手にとってはよりフェアだということ」

(休みがあるのは好き?)「僕は大会は月曜でなく日曜に終わるのが好き。でも、公正さに関して言えば、土曜に準決勝、日曜に決勝をするより、準決勝と決勝の間に休みがある方がよりフェアだ。今日だって、片方の選手がとても長い試合をするということが起きている。それで明日が試合ということになれば問題だ」

(ノバクとは37回目の対戦になるけど、彼とのプレーはどれくらい楽しい?)「もう一人の方がいい(笑)。正直にならないとね?馬鹿でいる必要はない(笑)。決勝について言うと、より勝てるチャンスのある相手とプレーしたい。でも彼と当たる。彼とは何度も当たった。いつもとてもいい試合になる。プレーをしていてこういう試合に関わると、特別な気分になる。今年の全仏準決勝はとても感情的にもなった。数週間前のモントリオールではとてもいいレベルのテニスができた。僕たちが二人とも良ければ、とても良いレベルの試合ができて、良い試合になるのはいい事だ。僕たちは長いラリーをして、自分のプレーを限界に持ってきて、お互いに厳しい試合になる。僕にその用意ができていればいいと思う。分からない。やってみるよ。とてもアグレッシブにプレーし続けて、とてもとてもいい試合にする必要がある。こうする事でしかチャンスは得られないだろう。それが僕がしようとしている事」

An interview with: RAFAEL NADAL | Interviews | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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ガスケの試合後の記者会見より。

(試合が終わったばかりで早過ぎるかもしれないけど、大会からポジティブな面を)「もちろん準決勝に出られたことは大きなステップ。前回は6年前で、僕にとっては長かった。でも、準決勝に出て大会が終わるのはとてもいいもの。もちろん少しがっかりしている。第2セットはもう少しで取れそうだった。第2セットで実際ブレークはできた。第3セットにどうなっていたか誰にも分からない。でも、彼の方が少し僕より良かった。その事は問題ない。僕にとってはいい大会だった」

(今大会はどのくらい自信になった?)「この大会は大きな自信になった。5セットマッチが二つあって、両方勝った。身体的にもいいプレーができた。精神面でもタフでいた。ラオニッチとフェレールと厳しい試合をした。だから、とても僕にとってとても良かったのは確か。自分が長い試合をプレーできると知っている。自分がこういう戦いに勝つ準備ができていると分かって、それが僕には大きい。この大会の後はより自信がついたし、これからもいいプレーができればいいと思う」

An interview with: RICHARD GASQUET | Interviews | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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全米で男女ともに決勝が第1、2シードの対戦になったのは96年(男子はサンプラス vs チャン、女子は グラフ vs セレス。それぞれ第1シードの前者が優勝)以来のことだとか。

Day 13 Recap: Rafa cruises, Djokovic battles | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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今頃になって、男子ベスト4のうち二人がガスケとワウリンカだったことの実感が湧いてきました。泣きそう。

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Women's Doubles - Final
Andrea Hlavackova (CZE) [5] / Lucie Hradecka (CZE) [5]
def. Ashleigh Barty (AUS) [8] / Casey Dellacqua (AUS) [8]
6-7(4) 6-1 6-4


女子ダブルス決勝は第5シードのフラバーチコワ&ハラデツカ組が第8シードのバーティー&デラクア組をフルセットで下し、2011年全仏に続くグランドスラム2回目の優勝。フラバーチコワはミルニーと組んだミックスダブルスと合わせて今大会二冠

バーティー&デラクア組は今年一緒に出場した大会5大会(フェド杯除く)のうち優勝1回(バーミンガム)、グランドスラム準優勝3回(全豪、ウィンブルドン、全米)。



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フラバーチコワ&ハラデツカ組の試合後の記者会見より。

(あなた達は自分のためだけじゃなく、母国チェコのために勝った。試合が終わった時、国は朝の4時だけどメールは来た?)

ハラデツカ: 「ええ、もちろん。たくさんメールが来たわ。一つはフェド杯の監督からだった。『よし、これで寝られる。よくやった』って(笑)。たくさんの人がテレビやスクリーンで見てくれていただろうし、喜んでくれていると思う。グランドスラムを獲ったから。私たちのような小さな国の人間にとっては大きな事なの」

(ファイナルセット4-4から最後の2ゲームでは何が起きた?何か話した?)

フラバーチコワ: 「あまり話さなかったと思う。それよりもお互いを見て、リターンゲームでお互いを信じあった。競ったゲームでは、彼女(ハラデツカ)にゲームを締めるチャンスを与えるために、私がデュースサイドで何とかする必要がある。彼女は最初ミスをしたけど、次で決めた。私はあのゲームで彼女を信頼していた。彼女は昨日(準決勝のvs ウィリアムズ姉妹戦)素晴らしいプレーをしたのを知っていたし、今日もできると信じていた。それに私は自分のサーブに自信があった」

(帰りの荷物にトロフィーを二つ入れる場所はある?)

フラバーチコワ: 「去年は送ってくれたのを覚えているから大丈夫(笑)。もし送ってくれなくても、トロフィーのためなら追加料金を払うわ」

An interview with: ANDREA HLAVACKOVA & LUCIE HRADECKA | Interviews | News | 2013 US Open Official Site - A USTA Event

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個人的には、バーティー&デラクア組のグランドスラム初優勝を期待していただけに残念。しかし、長く組んでいるだけあって、フラバーチコワ&ハラデツカ組のコンビネーションは一枚上手でした。

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Junior Girls' Singles - Semifinals
Ana Konjuh (CRO) [2] def. 日比万葉 (JPN) [11]
6-3 6-3


第11シードの日比万葉選手は第2シードの15歳、クロアチアのアナ・コニューにストレートで敗退となりベスト4で終了。今大会は若干17歳にしてプレーオフ優勝に始まり予選1R突破と、将来に大きな期待を抱かずにはいられない結果を残した日比選手。これからが楽しみです。

準決勝で敗退の日比万葉、次へのステップは「頭の中に答えはある」/全米オープンジュニア:USオープン:テニスニュース: テニスナビ - Tennis Navi

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ところで、あのリチャード・ブランソン卿とジョコビッチの恋人エレナさんもこの試合を観戦していたとか。

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Junior Girls' Singles - Semifinals
Tornado Alicia Black (USA) def. Antonia Lottner (GER) [7]
7-5 6-3

 
ジュニア女子シングルスもう一つの準決勝はワイルドカード出場の15歳、ここまで失セット0のトルネード・アリシア・ブラックが全仏ジュニア準優勝、第7シードのアントニア・ロットナーにもストレート勝ち。ジュニア女子決勝は15歳同士の対戦に。

驚くべきことに、トルネード(注: 「竜巻」の意)には同じくトップジュニアのハリケーン(・タイラ・ブラック)という名前の12歳の妹がいるのだとか。「トルネード」は正式な名前でないものの、「ハリケーン」の方は法的に有効なものだそうで、妹の誕生時、両親が姉アリシアの名前に新たに「トルネード」の呼び名を付け加えたとの事。

トルネードが語ったところでは、

「両親が私たちをテニスのスターにしたくて激しい風の名前を選んだの」
「よくからかわれて前は嫌だったけど、今は慣れたわ。今は好き」

そして将来を嘱望されているのは、むしろ国内12歳以下No.1である妹のハリケーンの方なのだとか。状況が似ているウィリアムズ姉妹やスローン・スティーブンス、マディソン・キーズらのアフリカ系アメリカ人女子選手と比較されることについて、トルネードは

「前は嫌だったし今も好きじゃないけど、慣れてきた」
「私は自分自身でありたいし、自分の好きな事をするし、他の人の後には付いていかない」
「今は『あら、あなたが次のスローン(・スティーブンス)なの?』って言う人もいる」
「コートの私はかなり面白いわよ。次に何をするか分からないから」

妹と将来ダブルスを組むかどうかは、コートの中で上手く付き合えるかどうか分からないのでまだ決めていない、との事。

Tornado, Hurricane could be next Serena, Venus | New York Post (妹ハリケーンの動画あり)

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「『タイフーン』はいないの?」とかベタな質問をせずにいられません。それはともかく、オーストラリアにも「Storm Sanders(ストーム・サンダース、217位)」という女子選手がいて、「女の子に『嵐』なんて名付けるなんて、親御さんは一体何を考えていたんだ」と思ったものですが、上には上がいるもんですね。世界は広い!

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Junior Boys' Singles - Semifinals
Borna Coric (CRO) [4] def. Alexander Zverev (GER) [1]
4-6 6-3 6-0


Junior Boys' Singles - Semifinals
Thanasi Kokkinakis (AUS) def. Christian Garin (CHI) [3]
4-6 6-3 6-4


男子ジュニアシングルス決勝は全仏ジュニア準優勝の第1シード、ミーシャ・ズベレフの弟アレクサンダー・ズベレフを下した第4シードのボルナ・コリッチと、全仏ジュニア優勝の第3シード、クリスチャン・ガリンを下した全豪ジュニア準優勝タナシ・コッキナキスの対戦に。

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Junior Boys' Doubles - Final
Kamil Majchrzak (POL) / Martin Redlicki (USA)
def. Quentin Halys (FRA) / Frederico Ferreira Silva (POR)
6-3 6-4


Junior Girls' Doubles - Final
Barbora Krejcikova (CZE) [1] / Katerina Siniakova (CZE) [1]
def. Belinda Bencic (SUI) [3] / Sara Sorribes Tormo (ESP) [3]
6-3 6-4


ジュニアダブルス決勝。ノーシード同士の対戦となった男子はマイフシャク&Redlicki 組、女子は第1シード、Krejcikova &シニアコワのチェコペアが優勝。

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Wheelchair Women's Doubles - Final
Jiske Griffioen (NED) [1] / Aniek Van Koot (NED) [1]
def. Sabine Ellerbrock (GER) [2] / 上地結衣 (JPN) [2]
6-3 6-4


車椅子女子ダブルス決勝。Ellerbrockと組んだ上地結衣選手は準優勝



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