Tuesday, 9 April 2013

デ杯 ワールドグループ準々決勝雑感

ワールドグループ準決勝4試合は、いずれも決着が最終日にもつれこむ展開に。

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左がホーム。


カナダ 3-1 イタリア

第1試合で140位の22歳ヴァセク・ポスピシルが18位のセッピに対し一時2セットアップと大健闘。結局逆転を許したものの、ネスターと組んだダブルスではファイナルセット15-13で勝利。No.1のラオニッチはシングルスで2勝を挙げ、デ杯のシングルスではこれで7連勝。



ラオニッチのモンフィス顔負けのジャンプこういう表情はちょっと珍しい。

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アメリカ 1-3 セルビア

ブライアン兄弟がジモンジッチ&ボゾリャック組と対戦したダブルスがファイナルセット10-10になっていると聞いて見始めたら、これが面白かった!

CropperCapture[76]謎のキャラクター(画像奥左から二人目)も固唾を飲んで勝負の行方を見守る中、特に目立ったのが現在ダブルスランク1位の兄弟でも元1位のジモンジッチでもなく、1150位のボゾリャック。私の中でボゾリャックは2010年ウィンブルドン2Rでフェデラーとの対戦後、フェデラーの体にベタベタ触りまくっていたやたら馴れ馴れしい男という記憶しかなかったと言っても過言ではないのですが、この試合では再三のファインプレー。第27ゲームでついにセルビアペアが第1セット以来となるブレークポイントを握り、リターンはボゾリャック。プレッシャーがかかる場面でボゾリャックはリターンをマイクの足元へ、そして見事ボレーを決めブレークに成功。

こちらは最後のゲームで、サーブはジモンジッチ。一見落ち着いて見えた彼ですが、15-15からハーフボレーのミス、ダブルフォルトを犯しブレークポイントを2つ握られる大ピンチ!



かつてデ杯で2試合続けて負けたことがなかったブライアン兄弟は、2月のvsブラジル戦に続き連敗。

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セルビアの2勝1敗で迎えた第4試合に出場したジョコビッチは、開始間もない第3ゲームで捻挫に見舞われるアクシデント(3:30~)がありながら勝利。



ジョコビッチは9日朝にMRI検査を受け、靭帯、関節の損傷はないものの安静が必要な状態だとか。来週のマスターズ1000モンテカルロの出場については後日発表する、との事。

Statement on Novak’s ankle injury | Novak Djokovic

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アルゼンチン 3-2 フランス

No.1のデルポトロを欠いたアルゼンチンが、過去5回の対戦で勝ち星がなかったフランスに勝利。



2勝2敗で迎えた第5試合で勝利を決めたのはアルゼンチン第3の男、64位のカルロス・ベルロク。



試合後のベルロクのコメント。

「間違いなく僕のキャリア最高の勝利」
「今の感覚を表す言葉が見つからない」
「(コートに)出る前どれ程恐ろしかったか。試合中はずっと緊張していた。自分が痙攣を起こすんじゃないかと思ったり、彼(シモン)がミスをしないかもしれないような気もした。やり遂げた。チームの勝利だ」
「僕たちはこれからも努力し続けなければならない。(準決勝を)最高の状態で迎えるために」

Davis Cup - Articles - Berlocq victory returns Argentina to semifinals

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今回会場となったブエノスアイレス近郊のラ・プラタが2日夜洪水に見舞われ、犠牲者51名、35万人が家財に被害を受けたとか。モナコとナルバンディアンがデ杯観戦予定のファンに向け食料、水、衣類等の寄付を呼びかけ、会場には多くの支援物資が寄せられた、との事。

Scioli denies flood death toll is higher - BuenosAiresHerald.com

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試合後のベルロクは、負けたショックで明らかに誰とも話したくなさそうな雰囲気のシモンにもお構いなしで絡んで行ったり(直前の動画で5:06~)、カメラマン(と高価な機材)にシャンパンをかけようとして本気で嫌がられたり(同じく5:25~)、シャツを破りコート上を転がり回る等、喜びの表現方法も彼らしく暑苦しさ炸裂。それにしてもキャリアのほとんどをチャレンジャーで過ごし、強豪揃いの自国で昨年初めてデ杯メンバーに選ばれたベルロクが、こんな大舞台で自分よりずっとランクが高い選手に勝って自国のファンを大喜びさせることになるとは。

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カザフスタン 1-3 チェコ

昨年優勝のチェコはNo.1のベルディヒが肩の故障で欠場。さらに全豪後に首を手術、以降試合出場のないNo.2のステパネックも今回はダブルスのみ出場となり、ロソル(46位)、ハジェク(83位)の二人でシングルスに挑むことに。



ダブルスではカザフスタンのゴルベフ&シューキン組がステパネック&ハジェク組にストレート勝ちを収めたものの、シングルスでロソルがゴルベフとコロレフに、ハジェクがククシュキンに勝ち、チェコは2年連続のベスト4。

ダブルスで見たステパネックは本調子から程遠い様子でしたが、試合前はしっかりチームを盛り上げた模様。

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9月の準決勝ではチェコとアルゼンチン、セルビアとカナダ(前者がホーム)が対戦。



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