Tuesday, 12 February 2013

全豪2013観戦記 DAY7 (その3) 錦織 vs フェレール

P1060823ロッド・レーバー・アリーナのデイ・セッション第2試合、いよいよ錦織圭選手がダビド・フェレールと対戦する4Rが始まる。直近の対戦は昨年8月のロンドン五輪3Rで、その際は錦織くんが勝っているが、フェレールが簡単にお得意様になってくれるような甘い男だとはとても思えない。

P1060824来たよー!

P1060827錦織くん、いい顔だ。

P1060833子供がうらやましい。

P1060867試合開始。これまでの試合とは打って変わって、錦織くんはスタートから積極的に攻めているように見える。

しかし、そこはさすがに世界5位(当時)のフェレール。他の選手ならウィナーになりそうなボールでもバンバン返してくる。これは厳しい。ブレークポイントも何度か握りながら取り切れない。こう初めから長いラリーが続いては、錦織くんの膝が心配だ。

ところで、私たちの隣りには一人で観戦に来た地元の若い女性が座っていた。どうやらお姉さんはテニスには詳しくないらしく、一つ前の試合からずっと

「今コートにいるのは誰?いい選手なの?」
「この試合が終わって次の試合までは何分くらいあるの?」
「今のでゲームなの?セット?テニスのルールってよく分からない」

等うちのダーさんにいろいろと質問してきた。

「あのたくさん空いている席はコーポレート(法人)なの?全く馬鹿げてるわ!」

ですよねー。

自分たちは日本人で今日は錦織くんの応援に来たこと、錦織くんは日本テニス史上最高の選手(the best Japanese player ever)なのだと話すと、”Ever!?”と目を丸くして「日本ってテニスコートはどんな種類があるの?」と聞いてきた。恐らくここは「オムニ」と答えるべきだったが、ダーさんは砂入り人工芝の説明が面倒くさかったらしく「ハードとかクレーとか」とお茶を濁したところ、お姉さんは

「これ(ロッド・レーバー・アリーナ)はクレー?」

え゛っ!?

「……いや、ここはハ、ハード」

お姉さんは本当にテニスの知識はゼロに等しいようだ。なのに、決して安くないチケットを買って一人で見に来たんだな。こういう人が日本でも増えるといいのに。

錦織くんは第2セットに入るとあまり足に力が入らない様子で、いつリタイアしてもおかしくない雰囲気に。辛そうだ。錦織くんがコートに立っている姿を見ているだけでも十分幸せなのだが、怪我がひどくなるのは困る。

P1060893


P1060901第2セットもフェレールが取り第3セットへ。まだ続けるのか。しかも、錦織くんは何か吹っ切ったかのようにプレーに力強さが戻ってきた。錦織くんのウィナーが決まる度会場がどよめく。ああ、やっぱりすごい。足が痛いくせに何4-3でリードしとんねん。錦織くん、あなたって人は……。


P1060938第9ゲームでフェレールにブレークを許し、そのままゲームセット。昨年に続くベスト8とはいかなったが、今大会は膝の故障を抱えながらもとにかくシードは守った。今年一年、錦織くんが大きな怪我なく過ごせますように。

P1060937それにしても、フェレールはやはり簡単な男ではなかった。これは勝手に私が思っていることだが、もしもフェレールに色紙に何か一言頼んだなら



               
と書いてくれそうな気がしてならない。彼が漢字やカタカナを知っているはずもないのに。

こちらは大会公式サイトから、この日の錦織くんの様子を追ったミニドキュメンタリー仕立ての動画。ワイルドカード・プレーオフのハイライトを作った人と同じ人の編集らしく、非常にドラマチックな作り。



Men's Singles - 4th Round
David Ferrer (ESP) [4] def. 錦織圭 (JPN) [16]
6-2 6-1 6-4



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