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DAY 15: MONDAY, SEPTEMBER 10
Men's Singles – Final
Andy Murray (GBR)[3] def. Novak Djokovic (SRB)[2]
7-6(10) 7-5 2-6 3-6 6-2
またまた強風に見舞われたアーサー・アッシュ・スタジアム。第3シードのアンディ・マレーが、第2シードのノバク・ジョコビッチを全米史上最長試合時間記録タイとなる4時間54分のフルセットの末下し、悲願のグランドスラム初優勝。イギリス人男子のグランドスラム優勝は、36年全米のフレッド・ペリー以来76年ぶり。
第1セットはタイブレークだけで24分。マレーが2セットアップリードするも、ジョコビッチが挽回。試合の結末はファイナルセットへ。
Dev finalin en güzel oyunları by EurosportTurkiye
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記者会見のマレー。ウィナーとはとても思えぬローテンション。
以下、会見の一部より。
(トロフィーを前にした気持ちを)「見ての通りとても厳しい試合だった。ここ3、4日は精神的にとても疲れていた。コンディションがこんな感じの時は、ほとんど全てのショットで相当集中しないといけない。ボールのコントロールが難しいから。だから精神的にきつかった。それ以外では、自分がグランドスラム決勝で一度も勝ったことがなかったり、このサーフェスで、しかもグランドスラムでノバクと対戦すること。ここ数年、彼は負けたことがなかったと思うけど。今の心境を表すには多分、『ほっとした』というところが一番適切な言葉だろう。何とか勝ててとてもとてもハッピーだ。2セットアップから負けていたら、辛いものになっただろうから」
(イギリス人として76年ぶりのグランドスラム優勝を果たしたことについて)「コートにいる時はその事を必ずしも感じないが、サービング・フォー・ザ・マッチではイギリスのテニス史でどれだけ重要な瞬間にいるかを意識した。これまでグランドスラム優勝に近づいた時、イギリス人選手のことを何度も聞かれてきたから、僕はこれ以上ないほど知っている。オリンピックで優勝した後は、さらに聞かれた。『いつグランドスラムを獲るの?』と。だから、ようやく優勝できて良かったし、試合後のインタビューの一つでも話したけど、今はテニスをする子供に希望を与えて、イギリス人選手は勝ちびびるとか、勝てないとか、良いスポーツじゃないとかいう決め付けを払拭できればいいと思っている。今イギリスはとてもいい状況にある。ローラ(・ロブソン)はもちろんよくやっているし。オリンピックは僕たちにとって素晴らしかった。リアム・ブローディは今回ジュニアの決勝に出た。いい環境だ。この調子で続けばいいと思う」
(ファイナルセット。マレーのサービング・フォー・ザ・マッチの直前に、ジョコビッチが取ったメディカル・タイムアウトについて)「実際、ブレークした後5-2でサーブすることになっていい感じだった。3-2、4-2辺りは当然まだとてもナーバスだった。まだフィニッシュには程遠い。コンディションがあんな感じの時は、何でも起こり得る。1分そこらの後椅子から立ち上がって、コートの後ろに行って考えた。『最初のポイントではどこにサーブを打つ?』。最初のポイントを取ってしまうと、落ち着いていい感じになった。僕はキャリアを通じて、サービング・フォー・ザ・マッチでは上手くやってきた。問題があったことはない。今日も同じ事だった」
(セットオールになって、これまでの決勝のことを考えた?)「いや、他の決勝のことは考えていなかった。その前の数セットで起きたことと、それまで4時間近くだったと思うけどプレーした状況にあることをもう少し考えるようにした。第4セットの後トイレに行って、考えて、自分に言った。『あと1セットだ。全部出せ。後悔とともにこのコートを去りたくない。自分を責め過ぎるな。ただ頑張ってファイトしろ』。セットの始めに休みがとれたのは少しラッキーで、助けになった。スライスのバックハンドでコードボールもあった。その後少し落ち着いた」
(オリンピック金メダルを獲った時との違いは?)「もちろん違う。オリンピックは他の競技も行われていて、みんながよくやっていた。盛り上がる瞬間や出来事がたくさんあった。僕はミックスダブルスでも少し集中しなければならなかった。自分の銀メダル2つが確実になったと知った時は、その事が決勝でプレーするにあたって少し助けになったかもしれない。その一方、ここではコートに出る数分前まだ自分を疑っていた。出来るのか?厳しい試合になるぞ。彼との試合は常に痛みを伴うものにもなる。身体的にもきつい。自分が今までした事がないことだ。このポジションには何度も来て勝ったことがない。だから、コートに出る前はたくさん思うことがあった。先に言ったように、ようやく勝ててただ安心した。この事を忘れて、もっと勝っていきたい」
An interview with: ANDY MURRAY | Interviews | News and Photos | 2012 US Open Official Site - A USTA Event
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一方、2年連続の優勝を逃したジョコビッチ。
(今日の決勝について)「負け試合は良くないものに決まってる。その事は疑う余地はない。試合に負けてがっかりしているが、心の中では自分が全てを出したことを知っている。挽回しようと本当に頑張った。今日は素晴らしいチャンスがあった。彼は誰よりもこのグランドスラムで優勝するのにふさわしい。彼は何年もトップにいたんだから。もう少しだった。4回決勝で負けて。今一つ獲って、彼を祝福したい。彼が優勝して本当にうれしい」
(2セットダウンからセットオールに持ち込むまでの心境)「僕のキャリアで今日と似た試合があった。特にここ2年は。今年の初めにはオーストラリアで5時間の長い試合もあった。精神的には全て出し尽くして、身体的には常に限界を越えようと努めた。グランドスラム決勝で勝ちたいと思っている。その事に疑問はない。二人ともこのトロフィーが欲しかった。僕たちはとてもハングリーだった。もし僕が第1セットを取っていたらチャンスができて、試合は違った方向に進んだだろう。でも、振り返ってたらればを言っても仕方ない。彼はグランドスラム・ウィナーで、彼はその地位にふさわしい」
(試合後、マレーにかけた言葉は?)「僕が言ったのは皆さんに話したのと同じこと。彼は優勝するのにふさわしい。彼がこのトロフィーを獲ってうれしく思う。本当だ。彼のことを思えば素晴らしい気持ちになるべきだ。初めてのグランドスラムタイトルだよ」
An interview with: NOVAK DJOKOVIC | Interviews | News and Photos | 2012 US Open Official Site - A USTA Event
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05年全仏以降、フェデラー、ナダル、ジョコビッチの三人で占められてきたグランドスラムのチャンピオンの座。今回その中にマレーとデルポトロ(09年全米)がそれぞれ1回ずつ加わるかたちに。また、今年は全豪がジョコビッチ、全仏がナダル、ウィンブルドンがフェデラー、全米がマレーとそれぞれ違う優勝者となり、これは03年(全豪: アガシ、全仏: フェレーロ、ウィンブルドン: フェデラー、全米: ロディック)以来の出来事。
今週付けのランキングで、マレーはナダルを抜いて3位。
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今回から始まった全米スポーツマンシップ・アワード。男子はブライアン兄弟、女子はサマンサ・ストーサーが選出。
Bryans, Stosur win inaugural US Open Sportsmanship Awards | News and Photos | 2012 US Open Official Site - A USTA Event
マレー優勝おめでとう! 「優勝して今までの重圧から解放されてほっとした」という思いの方が強かったのでしょうね…来年のウィンブルドンはさらにさらに期待が寄せられるでしょうが、オリンピックと全米の優勝で少しは重荷が軽くなったのでは? しばらくは優勝の喜びをゆっくり味わってね
ReplyDelete和子さん、こんにちは。
ReplyDeleteマレーがついにグランドスラムで優勝できて良かったですね。日曜は地元で凱旋パレードがあるそうなので、こちらも楽しみです。