ひとまずそのまま6番コートに居座り、ピーター・ルチャック vs マシュー・エブデンの試合を見る。
ルチャックは第1シードで優勝候補の本命。対するエブデン(画像左)は、現在196位で国内第5位。以前チャレンジャーでプレーを見た時はとにかく物静かな人で、良いプレーはするけれど番狂わせなど演じられそうなタイプにはとても見えなかった(失礼)。しかし、この日はスライスをルチャックのフォアに集める作戦がうまくいったとかで、エブデンが一気にリード。6-1であっさり第1セットを先取したのを見届けたところで、7番コートに移動。
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さて、問題のマリンコ・マトセビッチ。今大会最も楽しみにしていた選手だ。マトセビッチを初めて見たのは、昨年2月のチャレンジャー。何かにつけ「ハイデー!ハイデー!」と叫んでは、コートのそこら中に唾を吐きまくる暴れん坊ぶりで、私の脳裏にその名を刻み付けた彼。
ところが、この試合に先立ち彼の早いラウンドの試合をライブストリーミングで見ていたところ、何やら様子が違う。大声を出すことがなく、どうやら努めて冷静なプレーを心がけているようなのだ。おお!少し見ない間に何か成長しているっぽい!ランクを調べると、当時の286位から現在は138位。
この日見ていても、一向に「ハイデー!」は出てこない。その代わり、緩急をうまく使ったプレーが目に付いた。前回見た時もこんなんだったっけ?何せとにかく叫んでいたことしか印象に残っていないものだから。
対戦相手のフィーニーは25歳で、国内ランク25位。DAY1にコリン・エベルサイトと対戦していた彼を初めて見て、片手バックハンドのあまりの美しさに一目ぼれ!どうしてもこのバックハンドをカメラに収めたい!なのに、私がカメラを構えると、何故かフォアやスライスばかりのフィーニー。いいから早くシングルバックハンドを打てっ!打ちやがれ!いや、打って下さい!!
ようやく取れた一枚。
……美しさが伝わるでしょうか?
難しそうですね……。
フォアもなかなか格好良かった。これ程のきれいなプレーをする選手が、世界ランク588位とは……プロの壁はぶ厚い。
第2セット、マトセビッチの5-3で迎えた第9ゲーム。ポイントは忘れてしまったが、ラリー中右に走ったマトセビッチが突然スキップ。足を傷めたらしい。かなり痛そうだ。こんな時に?!次のゲームをキープすれば決勝進出なのに。
5-4となった第10ゲーム、マトセビッチは足を庇うような仕草も見えたが、強烈なサービスを叩き込んでしっかりキープ。決勝進出を決めた。最後はネットを飛び越えて、ボールやらタオルやらを客に投げる場面も。あれ?足、大丈夫なん?なら、さっきのあれは何だったのか。相手を油断させるための演技だったとしたら、ステパネック並みの演技力だったが。
AO Men's Wildcard Playoff 2011 - Main Draw
Marinko Matosevic [2] - Adam Feeney
6-3 6-4
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