先日ESPNのサイトにアップされたKamakshi Tandon女史による記事、「You were a tennis fan in the 2000s if…(もし○○していたら、あなたは00年代にテニスファンだった)」が、とてもとても面白かったのでご紹介。いくつか米国在住だったり英語ネイティブでなければ共感しにくい点もありますが、テニスファンなら涙なくして読めません(笑い過ぎで)。
*****************************************************
ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルの対戦について、熱く議論を戦わせたことが一度はある。
セリーナ・ウィリアムズがキャットスーツで現れた時、最初何が起こっているのかよく分からなかった。
何かの争い事を「ポップコーン・マッチ(注:興味深い対戦のこと?)」と評したことがある。
マラト・サフィンはグランドスラムタイトルを12個はとれるかも、と思っていた。
ゴラン・イワニセビッチがついにウィンブルドン優勝を成し遂げたのが信じられなかった。
10代のリシャール・ガスケを見て「未来のNo.1だ」と思った。
ドミトリー・ツルスノフのブログを読んで爆笑(lol)した。
ブライアン兄弟を見分けられる。
ミハエル・ユーズニーの額からの流血、ノバク・ジョコビッチのものまね、セリーナ・ウィリアムズが怒りを爆発させるところを見た――YouTubeで。
気がついたらレイトン・ヒューイットの「カモーン!」をやっていたことが、少なくとも一度はある。
全米の表彰式を見ながら、
「今、彼、クリスティーヌって呼んだ?」
「今、彼、ジュスティーヌ・エナン-アルデンヌって呼んだ?」
「タイガー?それが最初に聞くこと?」
「ちょっと!彼、全米で優勝したばっかりなんだよ!スペイン語でしゃべらせてあげてよ!」
と隣に座る人に言ったことがある。
テニス・チャンネルが視聴できる地域への引越しを、真剣に検討したことがある。
知っている唯一のセルビア語は"Ajde."。
ライブスコア出現以前、どうしていたのか思い出せない。
ライブストリーミングの前も。
グーガがクレーでハートを書いたのを覚えている。
女子ダブルスとは、4人のプレーヤーがベースラインでプレーするものだと思っている。
01年全米男子QFサンプラスvsアガシの中継で、第3セットの後アメリカのほぼ全域で生中継を終了した時、生まれて初めて「グアムに住んでいれば良かった」と思った。
ウィンブルドン優勝後、母親に電話をかけようとするマリア・シャラポワを見て、彼女の携帯電話会社との契約を予測した。
08年ウィンブルドン男子決勝第5セットの間じっと座りっぱなしで、立ち上がった時体があちこち痛んだ。
ウィリアムズ姉妹の対戦を興味を持って観ることを覚えた。
キム・クライシュテルスとジュスティーン・エナンを「ベルギー姉妹」とみなしていた。
肩の部分が羽型に切り抜かれたドミニク・ハーバティのピンクのシャツの記憶をなかったことにした(思い出させて失礼)。
マルチナ・ヒンギスの引退、復帰、再引退を覚えている。
ジェニファー・カプリアティ、マリー・ピエルス、アンナ・クルニコワが自分が既に引退していることを認める日を、今でも待っている。
アレクサンドラ・スティーブンソンとミリヤナ・ルチッチがまだ引退していないことに驚いている。
ジェームス・ブレークが第5セットをとるのにどれくらいかかったか知っている。
グランドスラムで何を着るか、男子が女子ほどは気にかけていなかった時代を覚えている。
今日のプレーヤーが何故巨大なバッグを2つ抱えてコートに出る必要があるのか、理解できない。
ルキシロンは車のワックスの新ブランド、ではない。
キルスティン・ダンスト&ポール・ベタニー主演の映画「ウィンブルドン」を見て、ずれた場面で笑った――例えば、選手のストロークとか。
アンディ・ロディックが出演した「サタデー・ナイト・ライブ」ではかなり感心した(そして、その回での「昔のアガシ、現在のアガシ、将来のアガシ」のコントが今、妙におかしい)。
ナイト・マッチ観戦中うたた寝をして、数時間後目覚めたらまだ試合が続いていたことがある。そして、その試合には恐らくマルコス・バグダティスが絡んでいる。
テニスプレーヤーが「Sports Illustrated」誌の表紙を飾るにはブロンドのロシア人であること、または「史上最高の試合」をする必要がある、と気づいた。
ウィンブルドンは今では新しいNo.1コートとNo.2コートを持ち、センターコートには屋根、オフィシャルのユニフォームにはスポンサーが付いた。でも、何も変わっていないように見える。
「ova」という言葉を使って冗談を言ったことがある。
日時や場所を教えてもらうまでもなく、フェデラーvsサンプラス、サンプラスvsアガシ、ロディックvsヒューイット、ヒューイットvsブレーク、ロディックvsエルアノウィ、アガシvsラフター、クエルテンvsラッセル、アガシvsブレーク、コリアvsガウディオ、サフィンvsフェデラー、サントロvsクレモン、アガシvsバグダティス、フェデラーvsロディック、フェデラーとナダルの間で行われた全ての――そして、その他約20のそれほど注目を集めなかったけれどもエキサイトした、素晴らしい5セットマッチを覚えている。
かつては「ピート・サンプラスのようにウィンブルドンを支配できる者などいない」と思っていた。今は「ロジャー・フェデラーのようにウィンブルドンを支配できる者などいない」と思っている。
「ラファエル・ナダルのようにクレーを支配できる者などいない」と思っている。
デッキがなくて再生できない古い試合のビデオテープがある。また、デジタルビデオレコーダーのハードディスクの半分は、消去できずにいる試合で埋まっている。
もはや、自分自身のモノグラムが入ったシューズを履かない限りは、その選手を一流のプロとはみなせない。
「Age of Love」を一話でも見ようとした。
ラデク・ステパネックの中に、自分には見えない何が一体彼女たちには見えるのか自問自答した。
ATPのロゴが以下のように変遷するのを見てきた。
そして、WTAのものも。
どうして「パメラ」には名字がないのか不思議に思っている(管理人注: ガスケがマイアミでコカインを体内に取り入れるきっかけとなったキスの相手、とされる女性。"Pamela"という名前しか明らかにされていない)。
「どうしてラファエル・ナダルはパンツを引っ張るの?」と聞かれた時、何と答えたらよいのか未だに分からない。
近年、ATPツアー最終戦の名称が分からなくなってきた。
この写真を90年代の頃と同じ目線では二度と見られない(左から「ヅラ!」「ヤク中!」「ノーパン!」)。
You were a tennis fan in the 2000s if … - ESPN.
*********************************************
私の今年の思い出でテニスがらみとなるとどうしても全豪に集約されてしまいますが、その中でもとびきりの思い出は、通りすがりのご夫婦から思いがけず譲っていただいたチケットで、男子準決勝ナダルvsヴェルダスコ戦を直接目撃する機会に恵まれたことです。全豪史上最長となった5時間14分の試合終盤まで衰えることのなかった両プレーヤーの気迫、ハイレベルのプレー、観客の熱狂……1年近く経つ今となっても昨日のことのように思い出します。
あの日ダブルフォルトで敗戦が確定した後、ヴェルダスコはコートに崩れ落ちたままかなり長い時間動けずにいて、永遠にこの瞬間が続くかと思われるほどだったのですが、後日Getty等の報道写真サイトをチェックしたところ、その間の彼を撮った写真が1枚も出回っていないことに気がつきました(同じ時、ナダルが大の字でひっくり返っていた写真はあり)。テレビの中継画面でもその時のヴェルダスコは映しておらず、ようやく立ち上がってから彼の姿へ切り替わっていたのを見て、「武士の情けの精神は万国共通なのだ」と知った次第です。
2010年のテニス界はどんなエキサイティングな試合やドラマ、笑えたり笑えなかったりするゴシップが待ち受けているのでしょうか。とりあえずは、平和のうちに全てのツアー日程が敢行されることを祈ってやみません。
それでは皆さん、良いお年をお迎え下さい。
こんにちは。
ReplyDeleteいつも楽しい記事をありがとうございます。
来年もいい試合を期待したいですね!
どの選手も大きな怪我なく頑張れますように…
momoさん、こんばんは。
ReplyDelete大晦日の日本は全国的に冷え込んだようですが、メルボルンも日が暮れてから突然大雨が降り始めました。恒例のニューイヤー花火にどのような影響があるのか気になってます。
ヒューイットの出るホップマンカップは2日からですね。待ちきれません!
あけましておめでとうございます。
ReplyDeleteいつも楽しい記事をありがとうございます。
今年も更新を楽しみにしています。
あるあるネタ、面白かったです。あるある!と分かち合えるテニス好きの友がいないのが寂しいのですが。
昔は男子のウエアなんてほとんど気にしてませんでしたね。
今一番気になるのが噂の全豪ナダルのウエアです。あとWBフェデラーのコスプレ。
今年もテニスシーズンいよいよ開幕ですね。楽しみ~♪
hiruneさん、あけましておめでとうございます。
ReplyDeleteいつもご覧いただいてありがとうございます。
今年もよろしくお願いします。
ナダルの全豪ウェア、ちょっと前にネットのどこかでチラッと見て「なんじゃあ、こりゃー!」と叫んだような記憶があります。密かにノースリーブ&スリークオーターに戻して欲しい、と願っている私です。