前日に引き続き40℃超えが予想されているメルボルン。DAY10の顛末から推察するに、この日もヒート・ポリシー発動後は主要ゲームをハイセン ス・アリーナに移動して行うことになりそうだ。今日も暑くなるのは予め分かっているのだから最初からハイセンス・アリーナでスケジュールを組んではどうか とも思うが、そこは大人の事情があるのだろう。
メルボルン・パークの最寄り駅Richmondの改札を出ると、いろいろな業者のPRが待ち構えている。ブックメーカーのDMだったりスポーツドリンクや炭酸飲料を配っていたりするのだが、この日は少し趣が違った。キャミソールに短パン姿のお姉さんが"Hi"と近寄ってくると、つばの直径が50cmはあろうかという麦わらのソンブレロを割引券2枚とともに渡された。登頂部にぐるりとお店の名前が入っている。タコス屋さんらしい。こんな大きなものをもらったのは初めてだ。
早速かぶってみた。陰がたくさんできるのはありがたいが、風が吹くとすぐに後ろに飛ばされる。座りの悪さを持て余しながら会場に到着。チケット売場で担当のおばちゃんが
「今、外の試合はヒート・ポリシーでハイセンス・アリーナに移動になってるからね」
とありがたいニュースを伝えてくれた。
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ハイセンス・アリーナを開放、というので広々とした会場でのゆったり観戦を期待していたが、実のところ開放されたのは審判台後ろのコートサイド席のみ。まだ愛ちゃんのダブルスが始まって間もないにもかかわらず、すでに結構な人で埋まっていた。ちょっとがっかり。
とりあえず着席。カメラを取り出す。電源を入れると、
「メモリーカードが挿入されていません」
のメッセージ。あっ、昨夜パソコンに入れたままカメラに戻すの忘れた。何たる不覚。昨日の熱で相当頭がやられているのかもしれない(ということにしておく)。ダブルでがっかり。
しかし、愛ちゃん&ハンたんにはがっかりさせられなかった。ピリッとしないデシー&サンタンジェロペアにも助けられ、サクサクと決勝進出。
Women's Doubles - Semifinals
Daniela Hantuchova(SVK)[9] / Ai Sugiyama(JPN)[9]
def. Nathalie Dechy(FRA) / Mara Santangelo(ITA)
6-4 6-3
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ジュニアの男子シングルスで1セットオールで中断した試合が入った。台湾のチェンペンくん(写真は前日のもの)はスーウェイと同じ苗字だな、まさか弟?調べてみたらビンゴ。
良い意味でふてぶてしそうな子だな、というのが第一印象だったが、驚いたのがお互いがキープで迎えた第5ゲーム(だったと思う)の出来事。Georgoudasくんのサービスで、何度目かのデュースの後Georgoudasくんがアドバンテージ。Georgoudasくんが(多分)2ndサーブのモーションに入ろうとした時、いきなりチェンペンくんはすごい勢いで前にズンズン詰め寄り始めた。Georgoudasくんは動揺することなくサービスをセンターに決めたが、ボールが打ち込まれた時点でチェンペンくんは既にサービスラインをも踏み越えていた。飛んできたサーブはラケットに当てただけでネットにかけるとそのままの勢いでベンチに戻った。な、何をしてんの?この子は・・・。
誤解を恐れず言えば、あまり人間に育てられたっぽくないというか、少し全盛時の辰吉丈一郎を思い起こさせるというか(彼ほど挑発的ではないけど)、『バガボンド』で「タケゾウ」と呼ばれていた頃の武蔵みたいというか、とにかく今の時代には珍しい奔放な子。・・・面白いかも。
Junior Boys' Singles - Quarterfinals
Alexandros-Ferdinandos Georgoudas(GER)
def. Cheng-Peng Hsieh(TPE)[15]
7-6(8) 4-6 6-4
バガボンド―原作吉川英治「宮本武蔵」より (1) (モーニングKC (619))
井上 雄彦
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